公演中、公演後に伝言板にわたしが書いた感想です。ネタばれはありません。 神戸公演初日を観た日に書いた感想(2001.7.11) 平沢さん、むちゃむちゃカッコイイッッ。 聞いていたとおり出番は少ないですが、登場したとたんどーしよーかと思ったくらいカッコイイ…まいった…。なかなかにテンションの高い、ピッタリの役です。袴姿、すごく似合います。こないだまで青い髪でおかしな鬼やってたのに〜… あまりのかっこよさに腰くだけになってしまって、1幕終わって休憩のとき立ちあがれなかったくらいだ(笑) 歌は…志士ヤマガタはプロローグにちょっと出た後、1幕後半から登場しますので、他のメインキャストの方のうまい歌を聞きたおした後で、1幕の最初のソロはうっ…ってちょっと思っちゃいましたが、その後は大丈夫でした(慣れた?)平沢さんのダンスはあんまりないです。平沢さんが歌って志士のみなさんが踊りまくる、そういうパターンですね。 この志士の場面はわたし的に超豪華キャストでして、萩原さんも福永さんも幸村さんも笠原さんもTSの女性のみなさんも踊りまくる中、歌っている平沢さんも観たいし、踊っているみなさんも観たいしで目が回りそうでした(笑) 平沢さんが混ざって踊るとまた目が釘付けになっちゃうし… これは1回や2回では観きれないです(^^;; 作品については、まさしくあの「贋作・罪と罰」ですが、あんまり野田作品の雰囲気はしなかったように感じました。NODAの特色であるあの意味不明な(笑)でもツボにはまる言葉のやりとりだとか、わけわからん雰囲気のところを取り除いて、真面目にやりましたって感じ…かな? 野田作品というよりは、また別のミュージカル作品だと思って観に行ったほうがいいような気が。ミュージカルとしては完成度高いと思います。歌入りの芝居ではない、これはミュージカルです。 そのなかで唯一、NODAの匂いを漂わせていたのが平沢さん、だとわたしは思いました。あ、そうだ。衣装、とくに英の衣装はNODAって感じがした(^^; やっぱり、英のラストの独白には泣かされたわ…。香寿さんの英、いいと思う。あんまり書くとネタばれになっちゃうから詳しく書かないけど、凛々しいところも可愛いところも。ラスト近くの才谷との場面、いいですね。うまい役者さんですよね。香寿さんて。 ただ、ラストの髪型、せっかくそれまでイイ感じだったのになんで変えてきたんだろう。正装っていうことなのかなぁと推測しますが。 それから、伊東恵里さん、初めて拝見しましたが、とってもいいです。可憐で。透明感のある歌声って表現がぴったりですね〜。 今日は初日でわたしも初見だし、また金曜に観れば印象も変わるかも。楽しみ。 神戸の千秋楽を観る前に書いた感想(2001.7.13) 初日を観てから二晩たちまして、今日は二回目の観劇だわと思ったらもう今日は千秋楽(^^;その後、ちょっと冷静になって思ったこと。他所の掲示板に昨日書いたのですが(自分とこに書きなさいよ>自分(^^;と思ったので書くことにしました) 初日の舞台を観てから、なんとなく、内容はまさしく「贋作・罪と罰」なのに、野田芝居の匂いがあんまりしない…って思っていたのですが、はたと気づいたことは、ようするにその「贋作・罪と罰」から本質を綺麗に取り出して、野田流照れかくしとも言うべき様々な装飾(?)を除き、謝先生らしくまーっすぐに描いたのが「天翔ける風に」なのではないかと… だから、野田さんの舞台のそういうところが苦手な人(けっこういますよね)、そのせいで野田作品の良さを感じられなかった人には、お薦めの作品だと思います。 わたしはですね、実は重い話であるにもかからわず軽妙な描き口でさりげに笑わされていくうちに、知らず知らず転がり落ちて行くって感じの野田芝居が好きなので、最初のほうちょっととまどってしまいました。何何何?いきなり妙に深刻よ!?ここで笑いはないの?なんてね(笑)でもこのキャスティングでそういう芝居を期待するのは間違っているし、野田作品を野田さん以外の演出でやるのに、野田さんの真似をしてもしょうがないじゃないか。と、気づいた。しかもこれはミュージカルなのだし。 しかし、関西の公演だと観客に占める宝塚ファン又はなじみの人の率が異常に高いんじゃなかろうか。東京公演が始まると全然宝塚になじみがない人、野田作品だからという人も観ると思うので、どうかなーと、ちょっと楽しみなような心配なような。 いろいろ感想を拝見すると、みなさんの歌が素晴らしい、けど平沢さんの歌だけがちょっとと書かれていて、そりゃまあわたしもそう思ったし(^^;言われてもしょうがないんだけど、ミュージカルの構成要素は歌だけじゃありません。で、ダンサーじゃなく歌で勝負しているような人達とそのまんま比べられてもって思うけど、でも歌も、がんばって〜…>平沢さん。 歌、芝居、ダンスと3拍子揃っている香寿さんってやっぱすごいわぁ。 そうそう。アンサンブルの中で歌で大活躍をしている人は、川本昭彦さんですね。瓦版屋で。この方は「YESTERDAY IS…HERE」で、ジョーの話を聞く青年の役をやっていた方です。あと「メロディ」での「星くず」。わたしはこの役好きでした。パンフの経歴には入ってないようですが。 女性アンサンブルの方も全員なじみのある方ばかりなので、気になってしょうがない(笑)郵便配達とか舟の船頭さんをやってるのは長尾純子さんだと思うのだけど、やはり少年なのね。野田さんの役だった老婆役とお母さんの清は誰が?って思ってたけど、法月志都子さんと中田由記さんでしたね。 女性の方々も男装して志士に混ざってますし、それはもうビシバシ踊られてますので、余裕のある方は(^^;注意して見てみてください。 神戸公演千秋楽観劇後の感想(2001.7.14) 神戸公演終わっちゃいました。短かったですね。ホントに天翔ける風のように過ぎ去っていきました。昨日帰ってきてから書き込みしようと思ったんだけど、さすがに疲れて、書いている途中で睡魔に負けてしまいました。 そんなに踊ってないと思った平沢さんですが、たしかに時間的には短いのですが、大事なところでキメに入るので効果抜群で、やはりダンスリーダーという役割なんだなと思いました。 全員がものすごくレベルの高い志士達の群舞なのですが、平沢さんがセンターに入ると締まります。とか言ってるけど、平沢さんが踊り始めると回り観る余裕なくなってます…。空気が変わる感じがするのはわたしがファンだから…なんでしょうなぁ。冷静に判断できんわ(^^; それにしても、ヤマガタさん、鋭い眼光、いつも怒りに燃えている感じでけっこうコワイです…。街で見かけても目あわさんとこって思うタイプ(^^;; わたしは黒髪の平沢さんに会うの、今回が初めてです。ヤマガタみたいな役柄もよく考えたら観るの初めてで、むちゃむちゃカッコイイとは思うものの、役柄的にはやっぱ…タックみたいな優しくてひたむきな役柄が好きかな〜と、3回目の観劇をして思いました。志士達を従えて踊る平沢さんは、ひたすら熱くて激しい。特に「ア・ラ・カルト」で平沢さんを知った人は、きっとびっくりすると思う。 6月に引き続いて今回もやはり叫ぶ感じの台詞が多く、けっこう大変かも。 昨日の舞台は、初日とはうってかわって硬さのとれた舞台となっていました。わたし自身も二回目ということで、いろんなところで初見のときの衝撃が薄まっているため、純粋に作品に入り込めました。ラストの英の独白にはもうボロボロ泣いてしまいました。具体的に書きたいけど、ネタばれするんでやめときます。ラストの緞帳(簾なんですが)が降りる直前の香寿さんの表情が美しくて… 昨日一緒に観た野田ファンの友達が言うには、むちゃむちゃストレートでわかりやすくなっている…と。やっぱりね。でも基本的に台本はそのままで、歌の入るところがカットされているため、たまに野田風言葉遊びが台詞に残ってるんですよね。でもねえ、それだけ急に言われても…ってやっぱり思ったみたい。具体的に言うと「幸福のフクだ」とか。それこそ「だから何?」だよねって。それと、どうしても野田さんがやってらした役はその印象が色濃いからねー… 歌で活躍している川本さんのことを書きましたが、福永吉洋さんもです。最初の塾生の場面でソロの歌があります。あと福永さんの見所は「どじょうすくい」(笑)観ればわかるので詳しくは書きませんが(^^; 無実の罪で捕らえられる左官屋さんが萩原さん。萩原さんは最後あたりの溜水とのシーンで門番もやっておられます。ここは、初見のとき声聞いて萩原さんだ!って気がつきました。 笠原さんの目付の役はパンフにも載っています。もちろんそれだけじゃないです。 みなさん、それぞれ入れ替わり立ち代りいろんな役で登場するのですが、だいぶわかるようになりました。 あたり前みたいに軽々とアクションを決めるみなさんですが、中でもすごいのは幸村さん。全身にばねつけてます?状態(^^;あと町の人で、風車売りだっけ、飄々としたしぐさが笑いをとってます。 舞台上も客席も緊張していた初日に比べ、ずいぶんと笑いも増えました。 あと、昨日発見したこと。平沢さんはヤマガタ以外の役でも一幕に出演しています。さてどこでしょう。 顔もはっきり見えない出方なんですが、昼の部で平沢さんだ!って思って終演後聞いてみたらやっぱりそうでした。 (ヒント:赤い布、投げてます。福井さんも一緒に出ています。) 二回目となるとちょっと余裕ができていろんな人が見えるようになり、歌の歌詞もよく頭に入ってきます。口ずさめるようにもなりました。ナンバーも良いものが多く、この作品への作り手側の情熱がひしひしと感じられる舞台だと思います。 宝塚の現役時代からこのような舞台に出会えて、香寿さんと香寿さんのファンは幸せだなぁとつくづく思います。 …外の舞台がどれもこれもこんなじゃないのよ…ってつい言いたくなるんだけど(^^; 17日からは東京公演が始まります。スタッフ、キャストのみなさんは今日東京に移動して、ほんのわずかのお休みがあって舞台稽古。お疲れだとは思いますが、みなさん、身体に気をつけてがんばってくださいね〜。 平沢さんの出番について。佳香さんへのレス(2001.7.17) さてさて、志士ヤマガタ以外の平沢さんの出番は3箇所ですよね。 >このときの動きも際だって・・妙です。 ははは(^^;…そう。その妙な動きがやはり美しい…と思うわたしであった。後姿のシルエットとかね、ああ平沢さん〜って感じですわ。 その前に下手側でなにやら(^^;されるときは、ほっかむりでほぼ完全に顔を隠しているのですが、初見のときから何か気になってたのよね、この人。聞いてやっぱりそうかぁっ!って感じ。 福井さんはまだ顔が見えるのでわかるんですけれど。 この出番についてはネタばれっつーことで感想伝言板のほうで答えを書きましょう。 >歌もいい曲ばかりですね。皆さん歌上手くてすばらしいです。平沢さんの歌は力強い感じです。 本当にいい曲ばかりですよね。玉麻さんが半年間打ち込んで作られたオリジナル楽曲の数々。演奏も素晴らしいですしね。CD販売されてたら絶対買いますね。今からでも作ってくれないかしら。 歌については、わたしは男性陣では聞太・石原さんの歌が一番好きです。わたしはどうやらわりとハスキーな声が好みらしく、それも一因ではあるのですが、石原さんの歌はなんというか、優しく心をわしづかみにされるようでね。切なさがいっそう胸をうちます。RENTのときもそうでしたが… 今回平沢さんはひたすら熱く激しく、うん、たしかに力強い!声が好きというのは非常に大きなポイントなのですが、言うまでもなく、わたしは平沢さんの声、好き(^^) 平沢さんの歌がうまいとはわたしは思っていませんが、芝居の中で歌われる歌としてはさほどの破綻はないと思っています。 都役の立川さんもけして歌がうまいとは思いませんが、雰囲気というか味わいがあって役柄とあの場面には合っていると思う。 あと、会話と歌が混ざり合っているようなところが何箇所かありますが、お芝居の中で自然に流れていくのですごいなぁと思います。こういうのって、技量が足りないと不自然きわまりなくて「歌わんと普通にしゃべれ〜!!」と思ってしまうもんですが、全然不自然に感じなかった。英(香寿さん)と智(伊東さん)、溜水(福井さん)と才谷(畠中さん)の会話のところだったと思いますが、ホントにうまいんだなぁってしみじみ思いますし、芝居の中でその人物として歌っているんだってことがよくわかりますね。歌がうまいうえにちゃんと芝居のできる役者さんでないとできない技だと思います。 わたしは思うのですが、謝先生の作られる舞台って、芝居、歌、ダンス(これがまたすごいと思うんだ!)が本当に融合して作品世界を作り上げている。これって本当の意味で「ミュージカル」ですよね。渾然一体という表現がぴったりくるといつも思います。だから好きなのよね…。 なんだかまた熱い感想になってしまいました。いつもながら長くてすみません。 今日は東京の初日、今ごろはどのへんかな? 東京公演を観劇後の感想(2001.7.22) 東京より戻りました。もっといたかった。明後日までいたかったです。 まだ公演は続くのに帰ってこなきゃいけないなんで…つらかった。 今日の昼の部が終わって帰り際、知り合いの方に「これで帰ります」って挨拶したら「え、もう来ないの?」って言われちゃいました。えーん、来たいのはやまやまですぅ(ToT) この3日間、シアターアプルでいろんな方にお会いできました。 おなじみの方々にも、初めてお会いする方々にも。 おかげさまでホントに濃い楽しい時間を過ごすことができました。 とくに21日の夜の部ってテンション高かったですよね、わたし達(って誰のこと?心あたりのある方、うなづいといてください(^^;) ひとつ、報告。 本日、NHKのTVカメラが入っておりました。 放送日は未定ですが、NHK BS2にて放送されます。 都合がつかず観れなかった方、もちろん観劇された方も放送を楽しみに待ちましょう。 昼の部がテスト撮りで、夜の部が本撮りだったようですが、今日の夜の部、どうだったでしょうか…。もうホントに後ろ髪引かれる思いで帰ってまいりました…。 ちなみに、志士ヤマガタ平沢さんのソロ歌ですが、神戸で観た時より安定し、よくなっておりました(本人比)。わたし的には全然問題ないわ(^^;; それにしてもかっこよかったなぁぁぁっ!やっぱり。鋭い視線がバチっと来る度に死んでましたね、わたし(笑) 何回観ても志士達の場面はドキドキして冷静に観れなかった(^^;;熱くなっちゃうし。 平沢さん、お元気そうで安心しました。お芝居のほうもテンション上がっててますます面白くなってましたし。2幕の英に絡む場面は毎回お芝居変えてるみたいです。幸村さんとのやりとりが面白い。 舞台セットについて。ほーりぃさんへのレス(2001.7.29) わたしも舞台セットのあの簾好きでした。日本の夏って感じがしますよね。 ホリゾントも簾で覆われているから暗い感じがするのですが、あの時代背景と、ラストで新しい時代が来るのを表現するのにあの簾がうまく使われててほー…と思いました。また照明が綺麗なんだなー… あと、2幕の最初、簾がすけて志士のみなさんが瞑想してるのが見える瞬間、ドキドキしましたね。あれもうまい使い方だなーとホント思いました。 今回のはいつものTSの舞台とは違って、いろんなところに感想があるんで、それぞれ観方によって違うもんだなーと面白かったです。普段演劇しか観ない人の中にはだめな人もいたみたい。それは観方が違うだろ!って感想もありましたけどね(^^;;それと、ミュージカルの中でもジャンルの好き嫌いってあるからね〜 野田作品の元の形にとらわれず新しいミュージカル作品として観れる人、ミュージカルの構成要素として「朗々とした発声・うまい歌」以外のもの(つまり芝居とダンス、アクションなど)にも魅力を感じられる人(もちろん今回、歌も素晴らしいキャストの方、多かったですよね)、それと宝塚に偏見を持ってない人にはとーっても評判よかったんじゃないかと…思います! |