前のページへ戻る
STAGE一覧へ戻る
オリジナルミュージカル・コメディー

OHダディー!


●ミュージカルナンバーごとの場面説明とわたしの感想です。内容説明はあくまでも舞台を観たわたしの印象と記憶と解釈によるものです。実際の脚本や演出の意図とは異なるかもしれません。その点をご了承のうえお読みください。ご意見ご感想(苦情でも)がありましたらメールにてお願いします。間違ってることを書いてたらぜひぜひ教えてくださいね!
●参考資料:パンフレット

7月ごろにシアターTVで放送予定だそうですので、未見の方で内容を知りたくない方はこのあとを読まないでください。《2005.4.20》

オーバーチュア
舞台奥側には壁が作られており、左右に扉がひとつづつ。中央にも大きく開く扉がある様子。壁の上側は中二階のようになっていまして、そこにミュージシャンの方々がいます。開演すると、ミュージシャンの方々の演奏。

M1 マイ ファミリー
M2 オー ダディー!
演奏が終わり、舞台暗転から明るくなると、上手側に、誘一(川平慈英)の部屋。誘一は誰かと電話で話しています。どうやら彼女のよう。クリスマスに食事をしようと一所懸命誘うのだったが、彼女は家族と過すからダメよと、誘一はあっさり振られてしまう。この彼女の電話の声は岡千絵さんでしたね。彼女に「あなたには家族はいないの?」と問われて「いない!」と答える誘一。12歳のとき、とつぜんの病気で母を亡くし、18歳になったときに父は旅に出ると言って出ていったきり、8年も会っていない。誘一を置いて出て行こうとしている父親の声が流れますが、この声は村井国夫さん。いい声ですよね。

父親からの連絡は年に一度、クリスマスカードと仕送りが送られてくるだけ。こんなの家族がいるって言えない。今年も届いたクリスマスカード。でも、いつもの年と違っていたのは、封筒の中にカードと一緒に手紙が入っていたこと。それは父が亡くなった事を知らせる弁護士からの手紙だった。父親の遺言のことで、弁護士は自分を訪ねてこいという。

M3 キャリアウーマン〜Lawyer's Song〜
弁護士キャサリン(シルビア・グラブ)の事務所を訪ねる誘一。キャサリンから渡された父親の遺言には「誘一が訪ねるべき場所と人の名前」だけしか書かれていなかった。誘一は、本当にこれだけ?どうしてこんな遺言を残したのか、あなたは何も知らないの?無責任だなぁなどと言って、キャサリンの逆襲(笑)にあう。バリバリのキャリアウーマンである弁護士キャサリンに理詰めで責められ圧倒される誘一。この場面のキャサリンの歌がとっても楽しい。今も歌が頭をぐるぐる(笑)シルビアさんいいわ〜(^^)ダークグレーのタイトスカートのスーツ、金髪ボブがよくお似合いだわ。

遺言の実行のために用意されているものは、必要な航空券とトラベラーズチェックだけ。実行するもしないも誘一の自由、ただし、旅に出なければいままでと何も変わらない。いままでの生活がそのまま続くだけ。キャサリンに意思を問われ、誘一は奇妙な遺言を実行する決心をする。

M4 憶い出づくり
とある酒場。カウンターに座りカード占いをしているらしき派手な服装の女(春風ひとみ)。カウンターの中にはバーテン(藤浦功一)。
誘一がドアを開けて店に入ってくる。
その顔を見るなり女は驚いて誘一を追い回し熱烈なキスを浴びせる。「あんたマサの息子ね!」「マサはアレが強かったから、そっくりな息子ができたんだわ。」とひとり納得している女、彼女はマダム・ロペス。父が遺言で会うように指示した人だった。聞いてみると、なんと彼女は昔、父マサルの愛人だったと言い、「赤ちゃんだったあんたの話や奥さんの話をよくしていたわ。」とあっけらかんと語る。マサルが死んだと聞いて驚きつつも、自分に会いに来るように遺言を残したと聞いて、マダム・ロペスはうれしく思う。
今はじめて知った、父に愛人がいたという事実にびっくりしている誘一に、マサはいい男だったわと懐かしい目で語る彼女。
誘一は18のときに父と別れて以来、8年も会ってなくて父がどういう人だったのかもよくわからない。 彼女はそんな誘一に、「一緒に過したときのことを思い出すの。思い出を大切にするのよ」と優しく語りかけ歌います。彼女の言葉に勇気づけられた誘一はまた元気に旅立っていく。

だけど父はどうして自分の愛人に会うように指示したのか。そりゃいい人だったし勇気づけられたけど…でも…。父の真意を量れないまま次の人に会いにいく誘一であった。

M5 Fighting Dance Music
いかにも危なそ〜な寂しい路地裏。次に訪ねる人を探しつつ、うろうろする誘一の背後にすっと現れるダークカラーのスーツ姿の男(平澤智)。スーツは細いストライプ柄が入っていたような気がする。袖口からカフスをしたピンクの袖がのぞいてまして、赤いネクタイに胸ポケットにも赤いチーフ。かっこいい〜っ!

その男は、誘一の背後から突然羽交い絞めにしてナイフをつきつける。慌てて逃げる誘一だったが、ナイフに対抗する武器が何か!?と慌てて荷物から取り出したものは、サッカーボール。サッカーボールでどうやって闘うつもり?!ってところですが、なぜかひとしきり格闘らしきものが繰り広げられます。ここの二人の動きが素晴らしく、面白い場面となっております。平澤さんの見せ場その1。
こわもてのマフィアなのに、誘一についのせられサッカーボール相手に格闘をしてしまい、「手を使っちゃダメだよ」「顔でとめるんだ」と指導までされてしまったその男は、次の訪ね人、ドン・コルレオーネ(石鍋多加史)の息子プチ・コルレオーネだった。
ここの会話も間がよくって面白い。
平澤さんの台詞「…プチ・コルレオーネだ」でどうしても笑ってしまう。
それに答えて慈英さんが「ポチ?」って聞き返すのがまたまたおかしくて。はははは。

ようやくプチと話が通じて、誘一はドンと会って話すことになる。遠くから「俺は〜〜ドン・コルレオーネ〜〜」と歌うよい声が聞こえるのですが、プチは「あれが俺の親父のドンだ。」と説明したあとぼそっと
「…オペラ好きのな。」
ここもなんだか好きだわ。

M6 老いたマフィアのバラード
ソファに座りドン・コルレオーネと話す誘一だが、どうも話がかみあわない。そばにはプチが立って警戒しているし、ちょっとやばいことを口にするとすぐに銃を向けられる。びくびくしながらも話しているうちにわかったことは、父はカタギでありながらマフィアのドンと親友だったということだ。しかもドンにお金を貸していたという。どうやら、ドンは、誘一がマサが貸したお金を取り返しにきたのではと誤解していたらしく、そうでないとわかったとたん、友好的になる。どのくらいの金額かは知りませんが、それほど大金ではなさそう…なんだかせこいマフィアですね(笑)
警戒を解いたドンは、誘一に、老いたマフィアの話を聞いてくれとマサとの友情のことを朗々と歌います。石鍋さんの歌、素晴らしいですねぇ。平澤さんが石鍋さんとかけあいで歌ったりします。
結局のところ、誘一は、なぜ父がマフィアのドンと会えと指示をしたのかわからないまま、しかしあんまりしつこく詮索すると命にかかわりそうな気配。

ドンは息子に「あいつをもてなしてやれ」と指示をして去っていく。ドンが去ったらプチは急に態度がでかくなり、テーブルに足を投げ出してソファにドサリと座る。「ドンはもう年で愚痴っぽくなっている。実際今この街を裏で取り仕切っているのは俺だ。」と誘一に告げ、ドンのもてなしを受けるためにあるクラブへ行けとメモを渡します。このとき、プチは「お前はゥラッキィーだ。」と誘一に言うのですが、誘一に「あの、なんでそこだけ英語っぽいんですか?」とツッコミを入れられます。でも「ラッキー」って「Lucky」ですよね。プチの発音では「R」になってますけど?って思ってたらしっかり誘一にも指摘されてました。このへんのやりとりは日替わりだったようです。
でもあんまりつっこむとやっぱり命にかかわりそうなので、誘一はおとなしく出て行こうとします。でもサッカーボールを持っていこうとすると、プチが「それは置いていけ」と銃で脅します。プチさん、よほどサッカーボールがお気に召したようで(笑)

どうしてマフィアに会うように指示したのか。しかも、その息子にサッカーボールまで取られてしまったじゃないか。 やはり父の真意がわからない誘一は、プチに教えられたクラブ「プッチーニ、ポッチーニ」(でしたっけ?)に出かけてゆきます。

M7 ワンナイト ラブ
ここの舞台転換はなかなか面白かった。後ろの壁の真ん中の扉が開いて、奥からクラブのカウンター席が現れます。カウンターの向こうには、お酒のビンなどが並んだ棚。カウンターの前のスツールに腰掛けて足をぶらぶらさせる誘一。椅子ごとくるくる回転してみたりして一人遊びをしています。
店に現れる一人の美女(シルビア・グラブ)。赤と黒を基調にしたセクシーなドレス姿、赤い薔薇をモチーフにした柄のスカートから見え隠れする網タイツの足が美しい。テーブル席についた彼女にマネジャー(藤浦功一)が近寄り、耳打ちをする。女はちらっと誘一のほうを見、けげんそうな顔をするが「しょうがないわね」というような様子で、あらためて座りなおし、誘一をじっと見つめ始める。見られていることに気づいた誘一がどぎまぎしていると、女は近寄ってきて、色っぽく誘一に誘いをかけてくるのであった。
女は歌い、踊り始める二人。ここの音楽も好きです。
そして、一緒に踊るうちいい雰囲気になり二人はキス…。
と、そこへ「今夜はそこまでだ!」と割って入ってきたのは、プチ・コルレオーネ。

実はここは、プチの経営するクラブで、女の名はミランダ。
「どうだ、肩幅が広くていい女だろ。俺の情婦だ。」
プチさん、肩幅が広い女がお好みなのね(笑)

でも、遠くでそのプチの言葉を聞いているミランダ、ちょっと怒ってたり落ち込んでたり。実は肩幅が広いの気にしているみたいですよ。
プチ・コルレオーネは誘一にクラブの共同経営者にならないかと話をもちかける。そうすればミランダとつきあわせるぜ。と。
プチは、誘一が父親の遺産を持っていると踏んでいたのだ。しかしそんなものは実際にないし、もしもあったとしてもとんでもない、マフィアと共同経営なんて!と誘いを断った誘一はクラブを追い出される。
誘一の去り際に、「父親に感謝するんだな。そうでなければ…」と首を切る真似をするプチ。うろたえる誘一に、追い討ちをかけるマネージャー。上着の前をあけて銃を見せてすごみつつ…
「サモナキャ、ウラマチデ、ズドンヨ!」

マネージャーさん、あなたどこのご出身?文章ではあの面白さ(変さ?)が伝わらなくて残念です。

さて、誘一が去ったあと、カウンターのスツールに腰掛けたプチ・コルレオーネに色っぽくミランダが絡みます。二人の歌、そしてミランダはマネージャーと踊り始めます。最初、プチは二人が踊るのをスツールのところでニヤッと眺めているのです。そして、おもむろに立ち上がり、二人を見ながら回り込んで前に出てきてミランダと踊り始める。
きゃーーーー!!
…て感じですわ(笑)

か、かっこいい!!一気に体温上昇。リフトも鮮やかに決め、熱くしなやかにリズミカルに。途中から帽子をかぶり渋くかっこよく、ひとしきり3人で踊りまくりますが、あっという間に終わってしま〜う。もっと見たかったぁ。言うまでもなく、この場面は平澤さんの見せ場その2、です。

M8 予期せぬ出逢い
とつぜんアロハシャツ姿の夏の装いになる誘一、たしかクリスマスの季節だったですよね。
ということは南半球に移動したのか?それとも常夏の国?
南米大陸のどこかってところでしょうか。
の〜んびりとした田舎町のバス停に座っている誘一と、そこの住人ジョー(石鍋多加史)。
ジョーは、手に袋を持ちそこから小さな食べ物(豆か木の実みたいなもの?)をつまんでは食べている。
どうやら、誘一はこの町で「リンダ」という人に会わなくちゃいけないようで、そのリンダの居場所をジョーに尋ねるのだが、どうもはっきり答えが返ってこないのだ。
ジョーがこの町のことならなんでも知っている生き字引だ!って言うから聞いてるのに。
堂堂巡りの話をしているうちに、もう一人住人(平澤智)が現れる。
派手なチェックのシャツになぜか蝶ネクタイをして、グレーのズボンをサスペンダーで着用。頭にはグリーンのニット帽。黒ぶちのめがねのとぼけた様子。ジョーと同じように片手にお菓子を持っているようです。名前はぺン、やっぱりこの町のことならなんでも知っていて生き字引らしいですが、いったい何やってる人なの?

二人はただじゃ教えられないなぁと手を出して、誘一からお金をせびろうとします。
誘一も「なんだ、そうだったのか」と意図を悟って、いくらか渡そうとします。
と、そのとき。
彼らの前にピンクのノースリーブのワンピースを着た若く綺麗な女(堀内敬子)が通りかかる。
誘一と彼女は目が合った瞬間、二人の間に衝撃が走る。
二人の間に芽生えたものは…それは恋!?

唖然としているジョーとペンを置き去りにして、誘一は彼女のもとへ向かい、二人は見つめあい、歌う。(後ろでジョーとペンが、歌に合わせてお互い寄り添ったりしてまして…面白いです)
が、しかし、突然彼女は、誘一を置いて走り去ってしまうのであった。

取り残された誘一はジョーとペンに彼女は誰なのか必死になって聞くが、二人は「何か忘れてないか?」と手を出す。そ、そうだった。もう全部あげるよ!教えて彼女は誰!?とポケットから有り金全部を取り出し二人に渡すと、やっとこさジョーとペンは教えてくれた。彼女の名を。
「ビアンカ」と。

「ビアンカ…」つぶやきながら彼女を探しに走り去る誘一。
バス停に残った二人は、のんびりとさっき誘一とビアンカが歌ってた歌を真似して歌ったりしています。
(ここ、笑えます)

M9 どこ どこ どこ?
交番の前に立っているいかにもヒマそうな警官(藤浦功一)。この警官、半ズボン姿です。
なにか言いたそ〜な様子のペンがうろうろと通りかかる。
なんだ?何か言いたいことがあるのか?何かやったのか?と問い掛ける警官に、ペンはさっきバスでついたよそ者=誘一の話をする。ここの二人の会話もとぼけててなんだか妙に面白い。

ちょうどそこへ、「ビアンカ…ビアンカ…」とつぶやきながら意味不明なあやしいふるまいをする誘一が登場し、二人の前を通り過ぎる。
なんだあれは?と警官が興味を持ち、ペンが適当にいきさつを説明していると再び誘一が登場。
交番と警官に気づいた誘一は、ビアンカの居場所を警官に尋ねる。
そこにペンがまた話に入ってきて、3人で、ビアンカのことを歌った歌とタップになります。(タップシューズ履いてるなぁと思ってたんだなぁ。)楽しいですねぇ(^^)

誘一が聞いても、二人はそんな若くて綺麗でチャーミングな女がこんなところにいるわけない!と言い張ります。(この歌の振付、なんだか可愛い。)
がっくりして誘一が去った後、警官とペンはこっそりと言い合います。

そんな女が、ひとりだけいる。
ビアンカってあのビアンカだよな?よそ者にとられてたまるもんか!

にやりとほくそえむ二人なのであった。

M10 予期せぬ出逢い(リプライズ)
M11 ブラザー&シスター
結局どうやって探したのかはわかりませんが(きっと他の人に聞いたんだろうな)、リンダ(春風ひとみ)の家で彼女と話す誘一。リンダは上品で優しそうなしっとりとした雰囲気の素敵な女性。
父はこの家で最期を迎えたのだった。知らせてくれたらとんできたのに…と悲しむ誘一に、ほんとうに突然だったのよとリンダ。父を看取ってくれたお礼を言う誘一に、リンダは答える。
「そんなこと当然よ、結婚していたのだから。」
「ええっ!?」

父はリンダと5年前に結婚し、ここで一緒に暮らしていたのだった。
聞いてなかったの?と問うリンダに、「8年間音沙汰といえば仕送りとクリスマスカードだけ」と話そうとすると、リンダはそのことを知っていた。そんなことまであなたに話していたんですね…と、父の面影をリンダとこの家に探すかのように思いをはせる誘一。
と、そこにドアを開けてビアンカが入ってくる。
「あっ!!」
誘一の顔を見るなり、その場から走り去っていくビアンカ。誘一も慌てて後を追っていく。
二人のその様子を見てなんとなく不安な面持ちのリンダ。

リンダの家の庭。ベンチのところまで走ってくるビアンカと、彼女を追ってきた誘一。
どうして逃げたの?
予感がしたのよ…。
二人は運命ともいえるような出逢いに感謝し、あらためて生まれたばかりの恋の喜びを歌い、キスをかわす。

しかし。話すうちに、リンダはビアンカの母親と知り、ま、まさか…と一抹の不安に恐れおののく誘一。
ねえ、ビアンカ。きみの、パパは、だれ?

「マサル。みんなはマサと呼んでいたわ」

足元が崩れ去るようなショックを隠しえない誘一であった。
い、いもうと…。生まれて初めてこんなに心から好きになった女の子が、妹だった!
「あんまりだよ、ダディー!」

君も何か言いたいことがあるだろう?と誘一にうながされ、ビアンカが叫んだ言葉は 「パパ、ありがとう!」

このへんのビアンカが言う理屈がわたしはどうもよくわからなかったのですが、まあとにかく、同じようにショックをうけたもののビアンカは立ち直りが早く、クールだったということかしら。
「早くわかってよかったわ。あぶないとこだったわね。」
ビアンカはこうなるような予感がしていたという。きょうだいだったからこそ、一目であんなに惹かれたのかもしれない。後でわかるともっとつらいから。これでよかったのよと。二人は改めてきょうだいとして「ハロー!」と挨拶を交わす。
途中から二人の様子を見ていたリンダも加わり、3人は仲良くほがらかに歌うのでした。

M12 あの二人・Yesterday's News
M13 いつもあなたのそばに
翌日、またバス停にジョーとペン。毎日何やってるんでしょうね。そこへ警官がやってきて、3人で昨日のニュース、よそ者の誘一がビアンカに一目ぼれをした事件(?)について噂をする。3人の歌です。

そうこうしているうちに、噂の二人、ビアンカと誘一がやってくる。
3人が注目していると、ビアンカは誘一に、自分のペンダントを渡したり、お弁当(?)を渡したり、仲むつまじそう。
バス停にリンダが現れて、3人にいきさつを説明する。
「そう、あのマサさんの…」と納得する3人。
誘一がマサの息子と知って、親近感がわいたようである。仲良さそうな二人を暖かい目でみつめる住人達。
二人はというと、昨夜ずっと話し合っていたらしい。誘一はもう日本に帰るのだけれど、たった二人のきょうだいなのだから、離れて暮らしても、心はよりそっていきましょうってことかな。いつもあなたのそばに。誘一とビアンカの歌。

バス停の住人達は、ジョーが持ってるお菓子を食べたり楽しそうです。ペンはリンダに食べさせてもらったりしてました。ペンも持ってるお菓子をみんなに勧めるんですけど、誰も食べてくれないんです。かわいそう(笑)ペンが持ってるのは大きめのドロップなんだそうで、舞台上で食べちゃったらちょっと大変ですもんね。
住人達も誘一たちの近くに出てきて、みんなで歌います。なごやかで楽しそうな風景です。

M14 キャリアウーマン〜Lawyer's Song〜(リプライズ)
M15 CONGRATULATION
旅を終えた誘一は、弁護士キャサリンの事務所へ。
以前と同じように、キャリア充分、信用いっぱい、美貌で独身、自信たっぷりな弁護士キャサリンの歌。そして今回は誘一も一緒に歌います。旅を終えた誘一は、どこか以前とは違う。自分は若くて何も持っていないけれど、前向きに人生に立ち向かう自信を得ている。そう、人生にトラブルはつきものだと明るく考えることができるようになっている。

そんな誘一に、キャサリンは祝福を伝え、一通の手紙を渡します。誘一が遺言の旅を終えて帰ってきたら渡してくれと、誘一の父親から託されていたものだ。「家に帰ってからひとりで読みなされ」とのコメント付きで。

M16 さよならはないダディー
ひとりになって父からの手紙を読む誘一。ひとりにさせたことへの謝罪、そして、どうして父は誘一に旅をさせたのかということ。人生は旅そのものではないかと、父の思いを伝えたかったと。今はもういない父親からの誘一への思いのこもった手紙であった。8年間ひとりぼっちだった誘一だけど、今はもうひとりじゃない、妹もいる。「妹がいることを知らせたかったんだね」と父に語りかける誘一。旅をすることによって父親の人生をたどり、今まさに父が傍にいるような気持ちになっていた。
「だから、さよならはないよ。ダディー!」

誘一のお父さん、冷静に考えればずいぶんと身勝手な人なんですけど、村井国夫さんの声で言われると妙に説得力ありますね。なかなかに感動的な気分が盛り上がり…

M17 ブラザー&シスター(リプライズ)
M18 いつもあなたのそばに(リプライズ)
しかし。これで終わりかと思ったらそれは甘かったのであった。

「俺は〜〜ドン・コルレオーネ〜〜」
コルレオーネ親子登場。
ドン・コルレオーネ曰く「俺はこどもができなかった。しかしマフィアとしての後継ぎがほしかった。そこで。」
ま、まさか。。。
「こいつは、実は、マサの女の産んだ子なんだ。」
「にいさんっっ!」お気に入りのサッカーボールを抱えたまま、誘一にガシッと抱きつくプチ・コルレオーネ。

そこに、なぜかバーテンと、マダム・ロペス登場。
「あのとき、言えなかったんだけどね。実はこの人、マサと私の子なのよ。」
「おとうとっっ!」

ビアンカ登場「おにいちゃん!」

そこに弁護士キャサリン。
誘一「あなた、知ってたんでしょ!どうして言ってくれなかったんですかぁっ」
キャサリン「だって、パパから言われてたのよ〜っ」
「は?も、もしかしてあなたも」
「あなたはわたしの弟なのよっ」
たしかに、誘一とキャサリンはキャラが似ている(笑)
一気に、兄(バーテン)、姉(キャサリン)、弟(プチ)、妹(ビアンカ)の5人きょうだいとなった誘一。
リンダとジョーもなぜか登場し(まさかジョーも兄弟なのですか??)、誘一は兄、姉、弟、妹にもみくちゃにされながら大団円を迎えるのであった。
おしまい!

カーテンコールは、キャストひとりづつ、それぞれ自分の持ち歌を歌って芸を披露(?)して挨拶です。春風さんの歌のときには、藤浦さんが後ろで合わせて踊ったりしてました。バンドのみなさんに拍手、そして、全員並んで挨拶、平澤さんのリードでみんなでタップやステップ踏んでました。楽しいカーテンコールでした。


前のページへ戻る
STAGE一覧へ戻る