THE TAP SHOW

Shoes On!5

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内容の詳細とわたしの感想です。内容説明はあくまでも舞台を観たわたしの印象と記憶と解釈によるものです。実際の脚本や演出の意図とは異なるかもしれません。その点をご了承のうえお読みください。ご意見ご感想(苦情でも)がありましたらメールにてお願いします。間違ってることを書いてたらぜひぜひ教えてくださいね!(参考資料:パンフレット)

M1 ザッツ・ハウ・ユウ・ジャズ
THAT'S HOW YOU JAZZ

振付:玉野和紀
出演:川平慈英、本間憲一、藤浦功一、平沢智、玉野和紀、北村岳子、シルビア・グラブ、麻生かほ里
昨年と同じ始まり方です(詳しくはShoes On!4のページ参照)。暗転、全員板付きから。衣裳も細かいところまではわかりませんが、だいだい同じだと思います。上手下手の端にいるふたり、藤浦さんとシルヴィアさんが煙草をくゆらしています。藤浦さんは普通のタバコ、シルビアさんは長いつるの煙管でなかなか優雅です。慈英さんによるメンバーの紹介が始まるころに平沢さんがシルビアさんから煙管を受け取り後ろで消してます(そんなとこ見てるんか〜>自分(^^;)。昨年と同じく慈英さんは、それぞれのメンバーを音楽を構成する要素になぞらえて紹介します。まずはベースサウンド玉野さん(ウッドベースのようです)、もうひとつベース(エレキベースですね)本間さん。トロンボーン平沢さん、トランペット藤浦さん。そして女性たちはシンコペーション。メンバーの紹介が終わり、慈英さんが台から降りてきて、全員による歌とダンス。だんだんと盛り上がっていくわくわくするオープニングです。ラストは全員の決めポーズ。かっこいいのよね(^^)。。平沢さんは横顔を見せてポーズです。
M2 オン・ブロードウエイ
ON BROADWAY

振付:玉野和紀
出演:川平慈英、本間憲一、藤浦功一、平沢智、玉野和紀
女性たちが退場し、男性5人のタップナンバー。5人でさまざまにフォーメーションを変えて踊りますが、ちょっと平沢さんがセンターにくるときがあり、おおって思うわたし(笑)
足元だけのスポットの中で玉野さん、平沢さん、藤浦さん、本間さんの順で少しタップソロをとります。あれ慈英さんはやらないんだって思ったら曲の最後に。
最後は慈英さんを中心にみんなが片足を出し、ポーズを決めて終わります。かっこいいっ!
M3 私たちを見られないなんて
MISS OTIS REGRETS
振付:本間憲一
出演:北村岳子、シルビア・グラブ、麻生かほ里
チアリーダーの女性3人。真っ赤なワンピース姿。ミニのフレアスカートの裾と襟元、袖に白のライン。黄色い声(笑)をあげて現れ、両手に黄色のぽんぽんを持って、元気にパワフルに歌い踊ります。体力いりそうなナンバーですよねぇ。
3人の胸には"T"(北村さん)"A"(シルビアさん)"P"(麻生さん)の文字が。途中で元気に馬とびする麻生さんのあとに、だらだらと馬とび(もどき?)するシルビアさんがなんだか笑えます。
満面の笑みで曲を終えて暗転になるのですが、明るくなると、「あ〜疲れた」と寝転がってげっそりしている3人。お客さんに見られていることに気づいた3人、慌てて立ち上がりまた元気にぽんぽんをふってお客さんにアピールします。その姿のままシルエットになって3人は去ります。お疲れさまでした(^^)
M4 フィーバー
FEVER

振付&出演:玉野和紀、本間憲一
誰もいなくなった舞台に静かに音楽が流れ、上手下手袖より、踊りつつ現れる黒づくめのふたり。玉野さんと本間さん。黒シャツ&ズボン&ベスト、黒のネクタイ、黒のソフト帽。ベストには光物が使われたラインが縦に入っています。帽子のりぼんにも光物が。シルバーのステッキを駆使して踊り、タップを踏みます。最後は袖近くに立った二人が片手で帽子を押さえ、顔を伏せ気味にしたポーズで暗転。今回のステージの中では地味目ですが、渋くてかっこいい場面です。
M5 二人は仲良し (WALLY&POLLY)
I CAN'T DO IT ALONE

振付:川平慈英
出演:川平慈英、平沢智
玉野さんと本間さんの「FEVER」の余韻の残る暗い舞台。センターにスポットが当たっています。暗いところからそーっとセンターのスポットに現れる人。黒襟の大きめの黄色タキシード、黒に赤いラインをあしらったベスト、黒の蝶ネクタイ、赤いズボン。丸い黒ブチめがね。上着の胸ポケットには「W」の文字。Shoes On!ではすっかりおなじみになりましたね、ウォーリー(平沢さん)です。
登場のときたいてい拍手が起こりますが、拍手がないときはウォーリーったら催促します(笑)
拍手をうけて満足の表情でウォーリーは懐から赤い手帳のようなものを取り出し(歌詞カードのようです)おもむろにアカペラで歌い始めます。「お〜お〜きなのっぽのふるどけい〜」気持ちよさそうに歌っているところへ。同じ格好の人がもう一人下手袖からたったったったと現れて、ウォーリーにばんっと体当たり。じゃまされてむっとするウォーリー。もう一人の人は上着のポケットの文字が「P」、ポーリー(慈英さん)です。

静かに怒っているウォーリーにポーリーは謝ってるつもりなのか、ひしっと抱きついて「I'm sorry. I'm sorry.」とつぶやきながらぺたぺたしたり顔を寄せたりして親愛の情を示します。ウォーリーちょっと嫌そう(笑)。しかし、もうしょうがないなぁ…と気を取り直してウォーリー、正面に向き直り次の芸(?)に入ろうとしますが、隙をみてポーリーはささっとウォーリーに近づいて、後ろからウォーリーの肩に顔を載せるのでした。それ変です。おかしいです(笑)。
またじゃまされてむっとするウォーリー、ポーリーはまたぺたぺたと詫びを入れますが、やっぱりウォーリーは嫌そう。じっとしてろよ、じゃますんなよ!というオーラを出しつつウォーリー、気を取り直して次にすすもうとしますが、また(笑)。
さて3度目の正直、やっと次にすすみます。ウォーリーは口を開きます。
「タップレッスン」

まずは「シャッフル」。ウォーリーは見本を見せて、ボール、ヒールとひとつづつポイントを解説して示してからまたやって見せて、おもむろに客席に向かって両手をひろげで出し「さあ、やってみなさい」というジェスチャー。
そんなこといわれても(笑)
…しばらくののち、ウォーリー「Thank you」

さて、もう一度ウォーリーはステップをやってみせますが、ウォーリーのステップに合わせ後ろから「とぅ〜ひゃぁ〜」というような変な声が。
ポーリーです。振り返ったウォーリーはポーリーに「シャッフル」って諭すように示しますが、ポーリーはうんうん、わかっているわかっているとうなづきます。
が、またウォーリーが向き直ってステップをやると、「とぅ〜ひやぁ〜ぷー、しぇ〜」てな感じ。ウォーリー業をにやしてポーリーを振り返りざまにばんっ!!と叩きます。
痛そう(^^;…ポーリーは動じずまたぺたぺたと詫びを入れ、いちおう怒りをおさめたウォーリー、客席に向かって「タップレッスン2」
「プルバック」
さっきのシャッフルと同じようにやってみせて、解説して、客席にやってみろとジェスチャーして、そしてまたウォーリーがやるとポーリーの「とぅ〜ひやぁ〜ぷっ、ぷっ、ぷるるるるぅ」ってな妙な擬音がはいり、また同じようにポーリーは叩かれます。さっきより激しく両手で。バシィッ!!

い…痛そう……思わず咳き込むポーリー。そしてまたべたべたと詫びを入れます。いちおう再び怒りをおさめたウォーリー、客席に向かって「タップレッスン3」
「ジャックナイフ」
ぱたたん!しゅたっ!とやってみせるウォーリー、客席にやってみろのジェスチャー(でけへんっちゅーに(^^;)。
そしてもう一度やって見せますが、やっぱりポーリーの擬音が。
今回はウォーリー、くるっと振り返ってポーリーの首を抱えて投げ飛ばすのでした。投げられたポーリー、怒りをあらわすウォーリーから逃げながらもウォーリーの一挙手一投足にいちいち擬音をつけ、ウォーリーはしまいに靴を片一方脱いでポーリーに投げつけてしまいます。痛がりながらも靴を拾ったポーリーはしばらくその靴で一人遊び(笑)。(そういや1回客席に落としてしまったことがありましたね。)ぽーんとウォーリーに投げて返して、ウォーリーが受け取ると「ナイスキャッチ!」。靴を履こうとするウォーリーの動作にまたまた妙な擬音をつけ…ウォーリーはもう嫌になって耳をふさいでごろんと横になってしまいます。それに「ふて寝っ」という解説をつけるポーリー。
この「ふて寝」が合図のようで、音楽が始まります。ポーリーの歌。
ウォーリー、僕が悪かったようだね。でも君は表情が動かなさすぎるんだよ。。。(それは…ポーリーの顔が動き過ぎるのでは…と思うが…(^^;)

憮然とするウォーリーにポーリーは歌いかけます。このポーリーとそこにいるおじさんたち(ミュージシャンのみなさんのことです)と一緒にやろうよと。
ポーリーはこんなふうにと「音楽に合わせて君が踊ると、僕はそれにこんなふうに擬音をつける」と、やってみせます。かなり変ですが、楽しそう。見ているうちにウォーリーも乗ってきて、ふたりは一緒に歌い踊るのでした。
盛り上がってきたふたり。「僕たちが組めばブロードウエイだって出演依頼を殺到させるよ。」と、ポーリー。その気になったウォーリーも「じゃあ、こんなちっぽけな劇場だったら5年はロングランだね」「5年はちょっと長いなぁ」
このやりとり大阪ではすっとばされてました。ドラマシティがわりと大きな劇場だから?そうじゃなくて単に忘れただけのような気が…(^^;
世界が僕達を待っている。「待ってろ、世界!」とますます盛り上がるふたり。そして終盤。

ポーリー「ウォーリー、いよいよクライマックスだ
ウォーリー「マックスだ!
ポーリー「いや、クライマックスだ
ウォーリー「マックスだ!

ウォーリーはクライマックスって言えないらしい。
首をかしげなからもポーリーは「ん、まあいいか。じゃあマックスだ!」
意味不明だけどまあいいか(笑)。いよいよふたりで練習を重ねた大技を出すときが来たようです。 「大丈夫?」と聞かれてウォーリー「僕は大丈夫だよ!」とはりきりつつ、ミュージシャンのみなさんに向かって「おじさん大丈夫!?」
慌ててポーリーが「おじさんって言うなよ、あっ僕が言ったのか」と一人ボケツッコミ(笑)。
「緊張してるんじゃない?」とウォーリーの心臓の音を聞くポーリー。どくんどくんどくん…ってウォーリーの胸に耳を当てて心臓の音を口で擬音でやるのですけど、むっちゃうまいですね、慈英さん。思わずウォーリー「上手だね」って感心してたときありました。「じゃあ君は?」ってウォーリーもポーリーの胸に手を当てて「づっづっ。。づっ」(こんな感じに聞こえた(^^;)ポーリーは動揺して「それじゃ不整脈だよ!それに君は手で音を聞くの!?」ほんとにそうですね(笑)
まあそんなこんなでさあいこう!とふたりでワンツースリーフォー!(だったかどうかは自信ないが)とカウントをとりクライマックスの、いや「マックス」の歌とダンスに入ります。

「ふたりは仲良し〜」という歌なのですが、ラストに大技が。ポーリーがウォーリーの両足を支えにして側転するってものですが、詳しく書きますと、ウォーリーがちょっと広めに足を開いて立ち、ひょいと指で左にいるポーリーによし来い!って感じで合図をすると、ポーリーが横からウォーリーの足元めがけて頭からとびこんでいって、両足を両手でつかむ。さかさまになったポーリーの体をウォーリーがサポートしてそのまま側転を完成させる(さっぱりわからんでしょうねぇ、こんな説明じゃ…(^^;)というものでした。簡単そうにやってましたけど、よほどふたりの息があってないとね(^^)

そして歌の最後はポーリーがウォーリーにぽんって飛びついて一瞬お姫様抱っこ状態になりますが、ポーリーはすぐに落とされてしまいます(笑)床に落ちたポーリーにウォーリーは「ディンドン!」とかいう擬音?を言いつつポーリーのみぞおちあたりを手刀でさして仕返し(?)をするのでした。ここで暗転。拍手の中もう一度明るくなると、ふたりは立ち上がって客席に挨拶。ポーリーはその瞬間、ウォーリーのほっぺにちゅってキス。ウォーリー嫌そう(笑)

博品館では日によってウォーリーがくるってポーリーのほうをむくときがあり、ポーリーは動揺。勢い余ってぶちゅっとキスしてしまったこともありましたね。それが嫌だったのか(?)ポーリーってば、ウォーリーの顔をがしって押さえてほっぺにちゅってするようになってました。ウォーリーは嫌そうでしたけど。二人は仲良しなのね(笑)
これでまた暗転で終わりです。

去年も同じような感想を書いたと思うんですけど、このおとぼけキャラの可愛い(?)ウォーリーと、M8のフリルのシャツのあのセクシーでかっこいいダンサー、ニヒルな笑みなどうかべてしなやかにかっこよく踊るあの人が同一人物です。。。そのギャップがたまらんですね。やっぱりファンやめられません(笑)(別にやめんでいいですけど(^^;)
M6 クラップ・ユア・ハンズ
CLAP YO'HANDS

振付:本間憲一
出演:シルビア・グラブ、川平慈英、本間憲一、藤浦功一
ウォーリー&ポーリーの場面のあと、暗転から明るくなると、舞台奥中央の台の上にいるシルビアさん。首から足元まで覆うスモック風のふわりと大きな青い衣裳に黄色い布を首にかけています。シルビアさんの足元には膝をつき目を閉じてお祈りをする本間さん。上下黒のスーツですが、神父をイメージした黒い衣裳ってところでしょうか。
アカペラで歌いだすシルビアさん。パワフルな歌声のゴスペルです。聞きほれちゃいますね。シルビアさんが歌いながら手のひらを下にむけて腕をさげる振りがあるのですが、そのとき、ちょうど右の手のひらの下に本間さんの頭があり、本間さんはうっとりと恍惚の表情。
シルビアさんの歌う「鳴らせ、鐘の音〜」とかいう歌詞のところで、恍惚の表情をしていた本間さんがはっとわれに返ってベルを取り出し、りりりりりりり〜んと鳴らすと、音楽がアップテンポになり、シルビアさんは台から降りてきて、踊りながら歌います。本間さんも彼女の横、後ろで、また彼女と組んで踊ります。ここの本間さん、表情が苦みばしっている?というか、なんというか…好きかも。本間さん、シルビアさんの足をなでおろして肘鉄くらってたりします。
途中でまた最初のテンポに戻り、シルビアさんが歌いながら手のひらを下にむけて腕をさげる振りがあるのですが、そのとき、本間さんが、たたたたたたたっと小走りで近づいて行って彼女の手のひらの下に頭を自分でそっと入れ、うっとりと恍惚の表情。ここの本間さん、なんだか可愛くてお気に入りです。本間さんのふさふさの髪の毛がシルビアさんの手のひらにフィット!って感じ(笑)

シルビアさんがまた台の上に戻ると、やはり同じ黒の衣裳の慈英さんと藤浦さんが下手上手からさーっと走り出てきて、シルビアさんの衣裳を両側からつかんでひっぱる。すると、赤黒をメインにした目にも鮮やかなスパンコール使い、なおかつ肌もあらわなダルマの衣裳に変身。胸元も背中もV字に開いてます。足は網タイツ。ダルマ衣裳の下というか足の部分には膝くらいまでの長さのフリンジがついていましたが、ここにもスパンコールが。3人の男性を引き連れて歌って踊ってタップして、シルビアさん、かっこいい〜。男性3人が並んで待機しているところにシルビアさんが横からダイブ、3人で横抱きにしたシルビアさんをくるっと放りなげて1回転させてっていうような技も披露されました。その間もシルビアさん歌ってるんですねぇ。
最後は台にかっこよく座ったシルビアさんを藤浦さんがエスコートし、慈英さんがつき従い、本間さんは鐘を鳴らしつつ…上手側に退場していかれました。
このナンバーはM8の次に好き、かな(^^)。振付は本間さんです。
M7 ジャムセッション ヴォーカライズステップ Vocalizestep
SMOKE ON THE WATER

振付&出演:玉野和紀
玉野さんのソロタップ。ギターの横田さんとのジャムセッションです。
センターに額縁のようなタップボードが置かれ、中にちょっと砂みたいなものが撒かれているのかな?って思っていましたが、Terryさんによると、この場面は玉野さん考案の「タップハードロック編」でロックの演奏に負けない音を出すために、タイルの上でタップを踏んでいるのだそうです。
玉野さんがスタンドマイクを持って現れ、ソロタップ。
マイク持ってるから歌うのかしらと最初ちょっと思いましたが、そうではなくて、ボーカルのかわりにタップで表現するんですね。レザーファッションに身をつつみ左耳にフェザーのイヤリング(ピアス?)をした玉野さんはハードロッカーな雰囲気。なかなかにハードなナンバーです。
そのタイルの上で足を滑らすときのジャシーッっていう音が軟弱なわたしの耳にはちょっとハードでしたが、楽器としてのタップのエレキギターとのセッションという点では大きな効果をあげていたと思います。そしてビシバシとタップ踏む玉野さんはとってもかっこよかったです。
この曲、ディープパープルですよね。兄が昔LPを持ってたよなぁ…(こんなことを書くとトシがばれる?(^^;)
M8 ショーほど素敵な商売はない
THERE IS NO BUSINESS LIKE SHOW BUSINESS

振付:平沢智
出演:川平慈英、藤浦功一、平沢智、シルビア・グラブ
今回わたしが一番好きな場面。慈英さん、藤浦さん、平沢さん3人のダンス場面です。平沢さん振付。 衣裳も好き。大きな開襟、前身頃と袖口にフリルがあしらわれた白いシャツ、Gパン。こげ茶のコーデュロイの上着。シャツにはフリルの部分に光モノのボタンがついていて、ふたつくらいあけてる(っていうかほとんどとめてない感じ)ようで、胸元がはだけた感じがとってもセクシー。そして黒のボウラーハットです。アンバランスなようでなんだかとっても粋で素敵な衣裳なのです。3人はお揃いの衣裳ですが、上着の素材がちょっとづつ違うみたい。平沢さんは細かい畝のコーデュロイだったと思います。ここの衣裳について、平沢さんご自身も「ちょっと宝塚風で…」ってほのかににやって笑いながら「気に入ってるんです。」って言ってらしたです(^^)

この場面が始まる前の暗転のとき、上手袖から椅子(クラシックな雰囲気のふちが木で、モスグリーン地のソファ)を持ってこられてセッティングされるのですが、よく見ると、椅子持ってる人のひとりは平沢さんです。旅公演になってからは藤浦さんとふたりで運んでくるようになってたと思います。(そんなとこまで見るな〜ってか(^^;)

センターに置かれたソファに慈英さんが座り、下手側の端に藤浦さん、上手側の端に平沢さんがスタンバイ。ここのシルエットからかっこいい!ほのかに明るくなって音楽始まると慈英さん、藤浦さん、平沢さんの順で帽子をかぶる。そして動き始めます。最初は3人ともソファに座って音楽に合わせ、ポーズを変えていく。立ち上がって3人でリズミカルに踊って、それぞれソロをとる。一人がソロをとっている間は他の二人はソファに座ってリズムをとりつつ見ています。そしてまた3人で踊る…。なんかねぇぇ、語彙が貧困でうまく表現できませんが…粋でかっこよくてチャーミングなダンスといいますか…ほんっとかっこよくて、観ていてどきどきします。

2回目に観たときにソロ部分の振りが違っていたような気がしたので、おや?と思って振付家の先生(=平沢さん)に聞いてみましたところ、それぞれのソロ部分は基本的に本人にまかせているとのお答えでした。そのついでに「3人で踊るところは決めてるけどね」と言われたので、思わず「あったり前やん!」とつっこんでしまいそうになりましたが、せっかく真面目に話してるときでしたので控えました。(そこ決めてなかったら振付したことになりませんやん…。すみませんねぇ、関西ノリで(^^;)

途中で平沢さんはダンスから抜けて袖に入ってしまうので何かなって思ったらコルネットを手に戻ってきて、上手の端の奥のほうで、吹き始めます。
ここは平沢さんのコルネットと、ドラム&ふたりのダンスのかけあいの演奏となります。初見のときは平沢さんもう踊らないの〜?平沢さんのダンスが少な〜い!って残念な気がしましたが、だんだんとそのかけあいの演奏も面白く、二人のダンスもかっこよく。平沢さんのコルネットはけっこうはらはらするときもありましたが…ミュージシャンの方も楽しまれているようで(?)観ていてスリリングで楽しい場面でした。

平沢さんがコルネットを吹き終わってダンスに戻るとき、大阪・かめありでは3人でバック転かな?アクションを決めるのが入っていました。ドラマシティの舞台はそれまでの会場に比べかなり広いと思いましたからそのせいかなって思ったのですが、この件、平沢さんに聞こうと思ってて忘れました。 さて、赤(オレンジ?)のコート姿のシルビアさんが上手から現れてさっき平沢さんがコルネットを吹いていたスタンドマイクで歌います。
その間、男性3人はソファに座って靴をタップシューズに履き替えます。そしてシルビアさんの歌に合わせてタップ。そしてラストは3人がまたソファに座り、シルビアさんと顔を見合わせつつ指差ししたりしつつにっこりと。暗転で終わりです。
う〜ん!やっぱりかっこいい!
M9 天使も"おおきに"
THE BABBITT & THE BROMIDE

振付:本間憲一
出演:本間憲一、北村岳子
本間さんと北村さんの場面、「さとちゃん(本間さん)とタカちゃん(北村さん)の場面」と呼んでおります(^^)。作訳詩は北村さんだそうで、パンフのコメントによると、温泉に行ったときに星を見ながら書かれたそうな。

ふたりは細かい白黒チェックのスーツ姿にカンカン帽。白いシャツに黒い蝶ネクタイというお揃いの姿。ベンチに座って目の前に「株式新聞」をひろげ、「買いや!」「買っとき」「売りや!」「やっぱり買いや!」ってな感じの関西弁。どうやら株式投資でもうけてはるおふたりさんのようやわ。(突然関西弁になるわたし)
新聞を下げると、北村さんの鼻の下にはちょびヒゲ。
北村さんがひとりベンチから立って前に出てきて、ほな、まあ今日は買いっちゅうことで。いやもうそれにしてもよろしなぁ〜でっかいことしてもうけてはって、ほんまに。うちはちいさなことからこつこつとですわ。去年阪神も優勝したことやしね。…というようなことを独り言のように北村さんはぶちぶち言いまして、後ろの本間さんに定番の「もうかりまっか?」
「ぼちぼちでんなぁ。」

ここから音楽と同時に歌が始まります。
ふたりは同じ業種のライバル同士、顔ではにこにこ笑って愛想よく、でも腹の中は真っ黒。世の中お金がすべて。いかに自分の手の内を明かさずにライバルを出し抜くか…そればかり考えているようで。ひとしきり歌ったあと、北村さん「奥さんどないしてはんの?」本間さん「いやぁ、しぶといですわ」(^^;…てな会話をしまして「ほな、さいなら!」とふたりは左右に別れます。
上手下手袖の近くについたてのようなものが出てきてまして、ふたりはその後ろに入ります。首だけ出して歌いつつ、どうやら衣裳替えのようす。

さて、10年後。道でばったり。「や〜どうもどうも!」「もうかりまっか?」「ぼちぼちでんなぁ」しかしふたりとも顔では笑いつつ、服装はぼろぼろで帽子は破れてるし、シャツやズボンにもツギ当てだらけだし、ぼろぼろの扇子を持って尾羽打ち枯らした雰囲気。もうけたお金は紙くず同然、あれはどうみてもいけてへんで!と歌います。ひとしきり歌い踊ったあと、また「奥さんどないしてはんの?」「いやぁ、しぶといですわ」「そらよろしな〜」「ほな、さいなら!」とまたまた左右に別れていきます。

さて、またまた時が過ぎ、今度はあの世でばったり。ふたりとも白いシルクハットをかぶって背中には白い羽。どうやら天使(?)になられた様子。あの世ではお金があってもしょうがない、心根ひとつ。とは言いながら、やっぱりライバル。踊りながらさりげなく蹴りを入れたりしています。またまた「奥さんどないしてはんの?」「まだ、生きてますわ」「そら、よろしな〜」てな会話をし、ふたりでひとしきりタップを踏みます。
ラスト近く、お互い相手のズボンの後ろポケットに入っていたお金(2枚くらいのお札)をとって、帽子の中に隠します。そしてラストはセンターでふたりでポーズ。北村さんはポケットから扇子を取り出しひろげます。本間さんはシルクハットをとってひらひらとふるので、中に隠していたお札がひらひらひらと舞い落ちます。北村さんの扇子には黒々とした墨文字で「どうも!」と書かれておりました(笑)
そこで「天使も"おおきに"」というよりは「天使も"どうも!"」やね〜と思ってしまったわたしでした(笑)
そんなことはともかく、この二人の場面は観ていて楽しくほのぼの、M6に並んで好きな場面でした(^^)
M10 アイ・ガット・リズム
I GOT RHYTHM

振付:玉野和紀
出演:川平慈英、藤浦功一、玉野和紀、北村岳子、シルビア・グラブ、麻生かほ里
今回ヒットです(笑)。定番の場面ですが、なんと衣裳が。だぶだぶズボンに裾がくりんとなった燕尾、インナーは白のタートル、おなかには白い腹掛け(?)、手の甲に黒いカバーをつけ足には黄色のみずかき。そして白いふちのめがね。髪型もそれぞれ楽しい。
最初に麻生さんが台におなかで乗って上手袖からしゃーっとすべり出てきます。とぼけてて思わず笑いがこぼれます。つづいて、反対側から玉野さんがぱたぱたぱたぱたと現れます。玉野さん、ペンギンがあまりにも似合いすぎて目が釘付け(笑)
そして麻生さんが歌って玉野さんが合わせてタップ。
この前の場面「天使も"おおきに"」の最後に本間さんのシルクハットからこぼれたお札が舞台床に落ちているのですが、「お金なんかいらないわ〜」っていう歌詞のところで、玉野ぺんぎんと麻生ぺんぎんがさーっとそれを取りに行って奪い合うところが笑えます。
歌が一段落したところで、やはりペンギンの慈英さん、藤浦さん、シルビアさん、北村さんが登場し、にぎやかなナンバーとなります。やっていることはいつもと同じなのに、衣裳が替わるだけで趣がガラリと変わった面白い場面でした。
M11 ドゥ・イン・ザ・ニュー・ロウ・タウン〜グレコリー・ハインズを偲んで〜
オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート
DOIN' THE NEW LOW DOWN (Tribute to G.HINES)
ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET

振付:本間憲一
出演:本間憲一、平沢智、北村岳子、シルビア・グラブ、麻生かほ里
にぎやかに終わったペンギン達の「アイ・ガット・リズム」から一転、背景にするすると降りてくるパネルには、ひとりの男性のモノクロ写真。そして涼しげなブルーのシャツ、濃いブルーのネクタイに薄いグレーのスーツを着て黒のボウラーハットを手にした(かぶっていた?)本間さんが現れます。

本間さんはパネルの男性を紹介します。昨年57歳の若さでこの世を去ったグレゴリーハインズ。本間さんは、敬愛するグレゴリーを偲んで彼のステップがいかに素晴らしいかを歌い、グレゴリーのスタイルでタップを踏みます。好きなんです、このナンバー…。本間さんは歌い終わって次はタップに入るってときに、右手のひらにちょっとキスして(舐めて?(^^;)その手でひょいって左足の裏に触れるんです。そして軽やかにタップを踏み始めます。本間さんのタップは観ているこっちがほんわかと幸せになるような、そんなステップ。α波が出てるかも(笑)。タップ踏む本間さんってほんんっと素敵。実はここの歌も好き。本間さんの声がなんだかとってもここちよく。M6に並んで好きなナンバーです(^^)

曲が終わって拍手〜していると、下手袖から同じように拍手をしながら現れるのは、淡いオレンジのシャツにオレンジのネクタイをした薄いグレー(無地じゃなくて細かい模様でした)のスーツを着た平沢さん。本間さんと同じように黒のボウラーハットをかぶっています。
平沢さんはどうやら僕もやると言いたいらしく、同じ服装だよってアピールします。本間さんは靴は?って足をあげて示して、平沢さんも同じように足をあげて見せたら納得した様子。

じゃ、これできるかい?って感じで本間さんがちょっとステップをやってみると、平沢さんは習って同じようにやるのですが、だんだんレベルが上がっていく。。本間さん!そりゃ無理やろ(^^;ってステップのときもあり、平沢さんもなんとかがんばりますが…そんなとき、本間さんはよしよしって感じで平沢さんをなぐさめ(?)握手をするのでした。

さて、ふたりでタップを踏むのは"ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET"。途中で本間さんは去っていってしまい、平沢さんのソロタップに。黒いドレス姿の女性3人が現れてコーラス。もちろん歌は素晴らしい。平沢さんのソロタップのほうは、なんというか平沢さんの一所懸命な気持ちが伝わってくるというか……。

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