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青山円形劇場プロデュース

a la carte [ア・ラ・カルト]

〜役者と音楽家のいるレストラン〜

みんなはちゃんこ鍋
レストランに入ってきたひとりの男性。ある会社の忘年会の幹事、トクナガくん(平沢さん)です(^^)。

トクナガくんは、職場の先輩であるアンドウさん(高泉さん)のことが好きで、思いを伝えようとしています。だけど、彼女は彼のこと全然男性として意識してくれなくて、真面目に話を聞いてくれない。残業の帰りにラーメン屋で「つきあってください」って言ったらアンドウさん、ニッコリ笑って「うん。いいよ」って言って「わたしにも替え玉ください」。おでん屋で「好きです」って言ったらアンドウさん、「わたしもよ。」って言って「がんも、お代わり」…。真剣に打ち明けてるのに。

彼女とちゃんと話がしたい。12月のこういう時期にレストランで彼女とふたりで食事をしてみたい。そう願うトクナガくんは一計を案じます。忘年会をレストランですることにして、6人でテーブルを予約する。でも職場のみんなにはちゃんこ鍋の忘年会に行ってもらう。レストランに来るのはトクナガくんとアンドウさんだけ。早く行ってアンドウさんが来る前に、お店の人に相談してできれば4名キャンセルにしてもらおう。そう思ってお店にやってきたトクナガくんでしたが…お店に着いていざ相談しようと思ったら、もう既にアンドウさんが来ているという。
アンドウさんはチャキチャキと一万円のコースを七千円のに変更し、さっさとワインの値段と本数も指定し、しっかり段取りも指示してしまいます。しかも、支配人に話題の公演の招待券をプレゼントしてサービスアップの約束までとりつける辣腕ぶり。

でも、アンドウさんは相変わらずトクナガくんの思いにはまったく気づかず、さらにトクナガくんが職場のもうひとりの女性ひとみちゃんのことが好きでこんなパーティを企画したと誤解して、「わたしがなんとかしてあげる!今夜がんばりましょう!」と、白井支配人やウエイター陰山さんまで巻き込んで、席の配置を考え始めます。

このあたりの会話、面白いんですよ。勘違いで突っ走っちゃうアンドウさんの勢い、うろたえつつ勢いに流されるトクナガくんの真面目ぶりに、白井支配人はなんかちょっと的をハズしたコメントと、おせっかいというか妙に馴れ馴れしい(というか親身になった?)アドバイス。またウエイター陰山さんが絶妙のツッコミを入れます。4人の会話の間が素晴らしい。

アンドウさんと同じく支配人達も全然気づかないんですよね。トクナガくんの気持ちに。メンバーの人間関係だとかには鋭いコメントをして「お話をうかがっているとだいたい察しがつくものでございます。」とか言うんだけど…。それに対するトクナガくんの「じゃあ、僕のことも察してください」は、ウケました(^^)
ううん…こうやって文章で説明するとあの面白さが全然伝わらないですね。すみません。

さて、とうとう業をにやしてトクナガくんは、自分が食事をしたかったのはひとみちゃんじゃない、ひとみちゃんは来ませんと言うのですが、「じゃあ…じゃあ、ヨシイくん!?」とさらなる誤解が(^^;; また支配人がフランスで修業していたときに男性から誘われた話などして、ますます輪をかける…。

ヨシイくんでもない、ヨシイくんも来ませんと言うトクナガくんに、「いったい誰なのよ」と言いつつ、やっと気づくアンドウさんと支配人達。さりげなーく目をそらす支配人とウエイター陰山さん。ここ面白い(^^)
「う、嘘だぁ・・・」とつぶやくアンドウさんに「嘘じゃない。あなただ。」とささやくように言うトクナガくん。…平沢さん素敵ぃ〜…と、ひそかにときめくわたし(*^^*)(こんなセリフ、言われてみたいっすね!)

結局のところ、4名キャンセルということになったわけで、シェフにどう説明しますか?と相談する支配人達にトクナガくんは「僕に全部払わせてください」と言いますが、支配人がそんなことはいけません!と断ります。なぜか勢いづいている白井支配人、ここはわたくしにお二人のためのお料理と、そしてワインはお料理に合わせて1本、選ばせていただきたい!と言いつのるのでした。

この季節、予約の場合にサービスだという人数分のシャンパン、最初6人だったからボトルでサービスということになっていたのですが、結局二人になっちゃって、でもなりゆきでボトルがサービスされることに。
シャンパンを置いて去ろうとするウエイター陰山さんに「待って!わたしを置いて行かないで!」ってすがるアンドウさん、二人きりになってトクナガくんに「僕、ずっと前からアンドウさんのこと…」って言われて「それ以上言わないで!言ったらこれ一気するからねっ!ホントよ!できるんだからっ」ってシャンパンの瓶を片手に叫ぶアンドウさん、ちょうど入ってきた支配人にそれを見られて「な、なにやってるんだろ。わたしっ…もうわけわかんないっ」とうろたえるアンドウさん。なんだかとっても可愛いですね(^^)

さて、支配人が選んできたワイン。このワインの強さが今日のお料理の子羊の肉を包み込み、うまさを引き出す、そしてトクナガくんの押しの強さが気の強いアンドウさんを包み込みガツンと言わせる、今日のお二人にぴったりのベストチョイスだと熱く語る支配人。アツイです、支配人。どうしたんでしょうね(^^;;アツイ支配人のその勢いに押されるトクナガくん(笑)

支配人がワインをあけている間にアンドウさんは「どうしてわたしなの?」とトクナガくんに聞きます。トクナガくんの答えは「めがねをはずした顔を見たときから」。パソコンの前でめがねをはずして目薬をさしていたアンドウさんを見て、仕事中と違って女っぽい顔してるんだなと思ったんだそうな。照れて「い、いやだ〜っ!な、何言ってんだ、こいつっっ」とうろたえるアンドウさん。そこにまたちょっと的をはずした支配人コメント(^^;;ちょっと空気が白く…シーン…

ワインを飲みながらトクナガくんは「僕じゃ迷惑ですか?」。アンドウさんの答えは「そんなことない…。でも今まで考えてみたこともなくって…」「じゃ、今から考えてみてください。」と笑顔で言うトクナガくん。…今、書きながらすっごくアンドウさんがうらやましくなった(笑)

しかし、アンドウさんはひとつ気がかりなことが…。「トクナガくん、わたし生年月日…」と言ってみたら「知ってます」との答え。トクナガくんは会社の名簿を見てアンドウさんの歳を知っています。もちろんアンドウさんが年上なのですが、トクナガくんは「あ。そんなことは全然OKです。」と意に介さぬ様子。でも…そういうことじゃないんだな…とアンドウさん。意を決して「あの、わたしね」と言いかけたらトクナガくん先回りして「ふたつサバよんでる」(これも爆笑なんですけどねー(^^;)
…知ってたの…?というアンドウさんにトクナガくん、力強く「OKです。」

でも…実はアンドウさんは…「ホントは…3つ」 (ここも爆笑(^^;)

そんなアンドウさんに、トクナガくんは黙って微笑み、親指をたてて右手を伸ばし「OK」のサイン。
ここ、とっても好きでした(^^)東京ならHブロック、大阪ならBブロックの端の席だとちょうどアンドウさんの斜め後ろでトクナガくんの視線がこっちなのですよ。すっかり気分はアンドウさんで幸せでしたね〜(*^^*)

お料理と共に支配人が持ってきたのは一本のキャンドル。このキャンドルをはさんでお二人お座りになったらいかがですか?と薦められ、キャンドルの火を「綺麗ね…」と言いながら向いの席につく二人。(それまではアンドウさんが「近くに来られたらどうしていいかわかんない!」と訴え、遠く離れた席に座っていたのでした(^^;)
あらためてワインのグラスを重ね、食事をする二人。いいムードです。
Candle on the Table (music by T. NAKANISHI)
食事の間、アンドウさんはワインを飲む飲む(笑)強いんですね〜ホント(^^;
そろそろ食事も終わろうかという頃、アンドウさんが「トクナガくん…」と呼びかけます。「わたし、メガネはずしてみました。…こっちのほうが好き?
トクナガくん「もっと近くで見ていいですか?」
え…?とちょっとうろたえるアンドウさん。テーブルを挟んでふたりの顔が近づきます…が、そこにはキャンドルの火
トクナガくんはふたりを遮る邪魔なキャンドルを持ち上げ、あらためて近づいていく二人。
もう少し…ってところに現れた支配人。「お食事はいかがだったでしょうか?」
はっと離れる二人。目を丸くしている支配人に、トクナガくんはキャンドルを持つ手を聖火ランナーのように高くあげ、「とてもおいしかったです!」

この場面のなんともいえないおかしさ、うまく表現できませんね〜。すみませんです。
このキス未遂シーンはなかなかドキっとしましたよ。
アンドウさんと同様(?)「え…キ、キス?」ってちょっとうろたえてしまいましたね〜(^^;。平沢さんのキスシーンを観たことないわけじゃないんですけどねー。

はい。話戻ります。
食事を終え、そろそろ行きましょうかと席を立つ二人。トクナガくんが支配人にお礼を言っている間に、メガネをはずしたままのアンドウさんは別のお客さんの腕をとって「またゆっくり来ましょうね」とか言ってます。場内爆笑。慌ててとめられたアンドウさん、今度は支配人に腕を絡ませています。「僕、こっちです!」と言われやっとトクナガくんのところに来たら、後ろ向きに腕を組んで「反対です!」(笑)

やっと落ち付いて、「ちょっと飲みすぎちゃったかな」「アンドウさん、大丈夫ですか?」などと言いながら去って行く二人。これから何処へ行くのかなー…

ふたりを見送って支配人がふとテーブルを見ると、そこにはアンドウさんのメガネ。追いかけようとしますが、なぜか支配人はそのメガネをかけて、ぶつぶつ言い始めます。支配人の父親がメガネをかけていたらしく、その思い出を甦らせている様子。そして父親の真似をしてひとり言を言っている姿をウエイター陰山さんに見咎められ、慌てて「忘れ物ですよー」とアンドウさんとトクナガくんを追いかける支配人なのでありました。
Time (music by T. NAKANISHI)


Show Time

Liber Tango
La Vie S'en Va
「お待たせいたしました。ショータイムのお時間です。」という支配人のアナウンス。
そして、華やかな音楽とともに現れたるは、真紅のドレスに身を包んだ「ア・ラ・カルト」専属12年になる女性歌手「ペギー富岡」白井さんです。
いやはや…すごいです。「アナザデイ」で白井さんの女装には免疫がありましたんで、それほど驚きはしませんでしたが…。白井さんの芸の幅といいますかなんといいますか…性別を超えたあの魅力!「アナザデイ」では「女装の男」でしたが、ペギーさんは「女性」です。ペギーさんて、ホントに魅力的な女性だと思いますよ。

さて、ペギーさんが「Liber Tango」を歌いながら客席を練り歩くと、そこら中からお花のプレゼント。薔薇一輪とかは「うんうん、素敵だなぁ(^^)」と思ってたんですが、なかには大きな花束を渡す人もいたりして、それはちょっとやりすぎなのでは…と思いました。でも、ペギーさん、笑顔で「ありがとう」と言いながら全て(見える限り)のお花を受け取ってましたね。歌いながら大変だろうなぁ〜と思うんだけど。それにしても、ペギーさん、花束がとっても似合ってらっしゃいました。お花渡したくなる気持ちわかる・・・。

大阪の千秋楽はもうお花ぜめ(笑)。曲が終わってからも、客席にあちこちにお花をもらいに行くぺギーさんのために中西さん達が音楽を演奏してくれたりして、しばらくはBGMつきのプレゼントタイムと化していたのでありました。

さて、ペギーさんがこれまでの恋について語っていると、ギターの調べが聞こえてきます。ギタリストの古賀まさる氏(高泉さん)(^^;;。彼のギターでもう一曲「La Vie S'en Va」を歌います。この曲の最後に中西さんの「救急車のサイレンの音」が入ります。(わたしは1997年の「ア・ラ・カルト」をビデオで見て知ったのですが、中西さんはバイオリンでの擬音を得意とされているそうな。)
One note Samba
喝采とともにペギーさんが去ると、なんだかしぶい男性の声が聞こえ、反対側の扉の前にスポットが。見るとそこには斜にかまえ扉にへばりつく(?)陰山さんの姿(大阪ではそういう登場の仕方ができなくて、すっと現れておられましたが)。大きな襟の赤っぽいシャツに茶のレザーパンツ、口元にはお髭のラテン系の男。どよめく客席。陰山さんはセクシーなため息まじりの声(^^;でカウントしながら客席通路を通り舞台へ到達すると、リズミカルに踊りながら歌います。「One note Samba」
ううむ、さすがだ…。お、面白い…。わたしは今回「ア・ラ・カルト」初めてですから、陰山さんの意外な姿にびっくり!
「ちょっとクールな俺はクールなままサヨナラさ」と歌いながら去っていかれました。遊◎機械のHPでのこの人は「アントニオ」か否かという議論(?)から学んだことによりますと、どうやらこの人はアントニオとは別人で「セルジオ」というらしいです。カウントの最後に「セルジオ…」とつぶやいてらした。いったいどういう人なんでしょう。アントニオは、1997年のビデオに登場していたのでわかりました(^^)定番キャラクターなのかな?
Everything I've got
さて、セルジオが去りますと、音楽とともに優雅に現れるのは紫のラメ地のダブルのスーツを着た男(平沢さん)。キザに決めております。そして反対側から歌いながら現れるお揃いの紫のラメ地のドレスを着た女性(高泉さん)。「Everything I've got」高泉さんの歌に平沢さんがダンスで絡みます

紫のキラキラ衣装、初見のときは一瞬目が点になりましたが、それがよく似合ってて(^^)。高泉さんはお揃いの生地のミニのドレスで、スカートの前の部分がとんぼの羽のような透ける素材ですごく綺麗でしたね。足が透けて見えてセクシー!髪形は黒髪のショートで、よく似合っててとってもキュートでした(^^)

平沢さんのダンスは・・・あの狭いステージでよくもまああんなに踊る…。さすがだ…。ダンスとしては「ほんのちょっと」って感じでして、ファンとしてはもっと踊るの見たいけど、ミュージカルでもダンス公演でもないんだから(^^;;
高泉さんもよく踊りますよねぇ。平沢さんにガシっと横抱えにされたまま、テーブルの上のマイクをさっととって歌い始めるところとか、見所でしたね。あと、最初のほうでテーブルに腰掛けて歌う高泉さんのそばに平沢さんがかしづいて、ニヤっと笑いながら高泉さんの左手に軽くキスするとことか…う、うらやましい(笑)舞台を降りるとシャイなイメージの平沢さんですが、ダンスとなるとよくまあこんなクサイこと(^^;;…まあそのギャップがまたいいんですけど(^^)(ファンばか(^^;)

この場面、トクナガくんとはうって変わって、セクシーなダンサーに変身しております。でも、ダンスはちょっとコミカルで、お笑い入ってますね。でもかっこいい〜〜〜!この場面の振付は平沢さんです。
平沢さん、最後に上着を脱ぎますと、中は輝くシルバーのシャツ。まぶしい!!このシャツを見て上着を脱ごうと決められたそうですが、そりゃ、脱がなきゃもったいないでしょ(^^)

決めのポーズのあと、さーっと退場する高泉さんの後を「ブラボー!!」と言いながら追いかける平沢さんでありました。しかし、この場面、使った椅子を平沢さんがやたらさくさく片付けている姿が印象に残っているのはなぜだろう(笑)ホントに動きが敏捷でして…
La no via
二人が去った後のざわめきの中、ふと気づくと客席通路に男性がひとりうずくまっています。この人は「アキラ」(白井さん)という名前らしいです(遊◎機械のHPで学びました)。黒い上着、襟元には赤いブラウスがのぞいています。ちょっとナルシスティックに「La no via」を歌います。
東京では通路ででんぐりがえりをしていたのですが、大阪では客席の傾斜がきつくて階段ですから、できませんでしたね。途中でガバっと上着を脱ぐと、フリルの赤いブラウス姿に。椅子に駆け上がり(?)熱唱。でもなんとなく性格暗いのかな(^^;
歌い終わったら急に我に返るのか・・・「なにが21世紀だ…ただの平成13年じゃないか・・・」とかぶつぶつつぶやいては「あっ・・・ごめんなさい・・・ありがとう!」と逃げるように去って行かれました。このちょっと暗そうな人、ペギーさんと同一人物が演じているとは・・・(^^;
When I'm sixty-four
ショータイムの最後は全員登場です。舞台に出てこられた中西さん達ミュージシャンの方々の演奏のあと、黒のドレスの高泉さん登場。ホントに楽しそうに歌います。途中からタキシード姿の白井さん、陰山さん、平沢さんが登場。コーラスをつけつつちょっと踊ります。とーっても楽しい(^^)。自然と手拍子になり盛り上がりました。
平沢さんのタキシード姿、好き〜。内心キャーキャー言っているわたしでありました。 みんなで歌って踊ってこれで1幕は終わりです。ちなみにみんなで同じ動き(回転とか)すると、平沢さんひとりだけ動き速い…っていうか際立ってシャープ(笑)ちょっとした動き、決めのポーズで「かっこいい〜っっ!!」て思うのは…単なるファンばかですかねぇ(^^;;;

さて、みんなが順番に去ったあと、白井さんが登場して挨拶をします。15分間の休憩。休憩中はロビーで協賛企業のキリンシーグラムより赤・白・ロゼのワインサービスがありました(東京公演は夜の部のみ。それから、大阪ではロゼはなかった・・・。その代わり、チーズがあった・・・)さて、2幕へ続く。。。
2幕はこちらへ。


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