ブロードウェイミュージカル

シーソー

STAGE一覧へ戻る


【スタッフ】
脚本:マイケル・ベネット、音楽:サイ・コールマン、作詞:ドロシー・フィールズ
演出・振付 謝珠栄、 翻訳:三砂博、 訳詞:大場公之、音楽監督:渋谷森久、 編曲:玉麻尚一
美術:和田平介、 照明:原田保、衣裳:木鋒ミヤコ、 音響:大坪正仁、 ヘアメイク:山田操、声楽指導:泉忠通
舞台監督:北村雅則、演出助手:坂本聖子、台本協力:佐藤万里、振付助手:中村さち恵、タップ振付助手:宮下巴 音楽助手・稽古ピアノ:中條純子、音楽制作進行:清水恵介、 演出部:松川春夫、平井徹、広永紫乃、森下紀彦、照明スタッフ:クリエイティブ・アート・スィンク、藤巻聡、佐藤美智江、中岬晃、清水徳子、音響スタッフ:プラネット・ウェーブ、水木邦人、大野雅巳、平井良織、衣裳スタッフ:近藤陽子、 大道具:俳優座劇場舞台美術部、森島靖明、小道具:高津装飾美術、和田博、衣裳制作:ドルドルドラニ、大屋博美、 衣裳協力:SANEORIGIN、松竹衣裳、洋服の青山、履物:神田屋、霞弘明、ウィッグ技術協力:アデランス、 照明機材協力:クリエイティブ・アート・スィンク、音楽制作協力:莫、協力:風早美樹、宣伝美術:モーニングデスク、 企画・制作協力:TSミュージカルファンデーション 製作:TBS事業部事業センター 森本仁郎、高橋正登、清水多賀子、村上仁之、藤田和子、 キョードー東京 山崎芳人、渡部冬樹、小野崎和徳、 制作:シアター・ドラマシティ 山下徹、村田裕子、ワンズアート研究所:赤坂久、掛田裕子、稲毛明子、伊勢香織、 東京公演主催:TBS/キョードー東京、 大阪公演主催:シアタードラマシティ

【日程】
東京:東京芸術劇場中ホール 1996.12.13-12.22
大阪:シアター・ドラマシティ 1997.1.9-1.15

【キャスト】
大浦みずき、福井貴一、平沢智、福麻むつ美、堀米聡、荒川亮、岡田静
吉野圭吾、中尾和彦、長田晴寿、飯田容子、坂田今日子、白石陽子
天白由起、川辺由紀子、青井智佳子

【演奏】
玉麻尚一(キーボード)中條純子(ピアノ)殿岡滋郎(ギター)
安藤章夫(ベース)三浦肇(ドラム)藤井珠緒(パーカッション)


【STORY】
1970年代・ニューヨーク
ブロンクス育ちでダンサー志望のおてんば娘ギテル・モスカ。
プロのダンサーになることを夢見ているが、デビューするためには、お金を工面してショーケースを開き、プロデューサーに認めてもらう必要がある。
ある日、ネブラスカからニューヨークにやってきた妻と離婚訴訟中の弁護士ジェリー・ライアンと知り合い恋におちる。
ジェリーが彼女のためにショーケースを実現してくれる。
しかし、彼女にとって一番大切なその日、ジェリーは姿を見せなかった……

【MUSICAL NUMBER】
1.シーソー/2.My City/3.誰にも真似できないわ/4.二人はハーモニー/5.スパングリッシュ/6.ようこそホリデーインへ/7.君は愛しいハチャメチャ/8.もったいないあなた/9.嵐を乗り切れ/10.掴んだ幸せ/11.幸せすぎる私/12.第54章1909番/13.ショーケース/14.歩き出そう/15.シーソー/16.君は愛しいハチャメチャ/17.行き過ぎたわ/18.シーソー/19.カーテンコール

(パンフレットより)

「再演」と聞いたときは、「初演は好評だったのか…?」と疑問に思ったものですが、平沢さんがまた出る のなら、と観に行きました。ディヴィッドにもう一度会いたかったし、見ごたえのあるダンス場面が 観られるとの期待を裏切られることはないだろうと思ったし。謝先生の振り付けは大好き。
正直言って作品にはあまり期待していませんでした。またあのイライラする時間を過ごさなくては ならないのか…ううむ、苦しい…でも平沢さんは見たい…と葛藤しながら観に行きました。ところが。ところが!

ギテルが大変身していました。いじいじしたところがなくなって、なんと一所懸命で可愛い女性なことか。 それでなおかつハチャメチャでなんだか爽やか。初演のときなにがあんなに イライラさせたんだろうなぁと不思議だったくらい。初演ではミニスカートのワンピースなど着ていた ギテルでしたが、無理に女っぽい格好をしなくても「女の子」に見えるようになったなつめさんの女優としての成長と 謝先生の演出手腕の向上、相変わらず素晴らしいダンスの数々。
そして、平沢さんのディヴィッド。ダンスはもちろんくらくらするほど かっこよく、ラスト近く、ギテルとの雪の中のシーンには思わず涙。平沢さんたら、いい芝居してくれる じゃないのぉ(ToT)。ギテルとジェリーのラストの展開はやはりあまり好きにはなれなかったけど(もともと ジェリーみたいな男性が好みじゃないだけ…のような気もする(笑)なんでこんな男のために〜っって 思っちゃいました。それだけギテルに感情移入できたってことですね)、初演よりはずっと前向きな気分になれました。 再演してくれて本当によかった。98年の再々演は迷わず観に行きました。《1999.6.20》

下記は観劇当時(1997.1)の感想です。



今日、「シーソー」を観にドラマシティに行ってきました。
2年前、同じドラマシティで観た「シーソー」は、はっきり言って、好きな作 品ではありませんでした。これで初めて平沢智さんを知ったのは収穫だったな 〜と思ったけど、ひとに語るときも「ダンスシーンがかっこよくてね〜」とか そんなことしか言ってなかった気がします(^^;。
ディビット(平沢智)に関すること以外はほとんど印象に残ってなかったりし て、ラストもどうだったかな?というような記憶のレベルでした(^^;。
当時気に入らなかった一番の原因は、ヒロインのギテルに感情移入できず、な んかイライラした感じで過ごさなくてはならなかったせいだと思います。私に はジェリー(福井貴一)がどうしてもそんないい男には思えなかったし…。
大浦さん、どうして?こんな似合わない役をするの?って思ってました。 だから今回も、また平沢さんが出てるし観てみようと言う気持ちで観に行った んですが、…よかった。すごくよかったです。

2年前と比べ、格段によかったのがギテ ル(大浦みずき)。今回私は完璧にギテルに感情移入してました。初演の記憶 があまりないので、どう変わったとかは私にはわからないんですが、無理なく ギテルになっていて、気持ちが伝わってきて泣けてしまったところもあります し、もちろん笑わせてもいただきました。初演のとき、私はなぜあんなにイラ イラしたんでしょうね。この2年間での大浦さんの成長はほんとにすごい!

ディビットとの別れの場面は泣けました。平沢さんもいい芝居をしています。 前から思っていたんですが私もディビットのような友達ほしいです(^^;。今回 はほんとうにギテルがうらやましいくらいでした。
平沢さんのダンスはいまさら言うまでもないですが、キレのある綺麗な動きに まったく重力がないかのようなあのジャンプ。もうほれぼれ。法律の勉強のと ころのタップシーンはまたまた圧巻でしたね〜。ほんと素敵(*^^*)。
群舞のシーンは、ひさびさにこんな迫力のダンスシーンを観たような気がして ワクワクしました。 ジェリー(福井貴一)はどうも個人的に好きなタイプではなくて、やっぱりそ んなに魅力的な男には思えないのですが、福井さんの声と歌はいいですね。 あと、ソフィー(福麻むつ美)のハムレットのシーンが楽しかった。

照明、背景の使い方などは同じ謝先生の「レイディ・イン・ザ・ダーク」を思 い出してしまいました(似ていた)が、センスがいいなぁと思います。ドラマ シティでは緞帳はありませんでした(カーテンコールも暗転で…)が、東京で はあったのですね?《1997.1.12》


「シーソー」大阪公演千秋楽を観とどけてまいりました。
特に千秋楽バージョンというわけではなかったと思うのですが、印象に残って いることをいくつか報告します。

今日は、福井貴一さんの誕生日だったんですね?
初めてギテル(大浦みずき)の部屋に行って、ジェリー(福井貴一)が「今日 は誕生日なんだ」って言うセリフがありますね。それを「誕生日なんだ。正真 正銘の誕生日なんだ」って言ってました。「あれ?」って思ってたら、 それをうけて、ギテルが『ようこそホリデーインへ』を歌いますね。歌いなが らジェリーに後ろを向かせてろうそくの用意をするところ、今日は衝立の後ろ から、小さいケーキ(だと思う)に細いろうそくが2本立ったものを出してき て、それにも火をつけて。そのためいつもより、用意するのに時間がかかっ て、「ちょっと待って!」とか言ってました。 振り向いたジェリーはうれしそうに(いつもそうでしょうけど(^^;)ろうそく を吹き消してました。 そうそう、ギテルは、ケーキを出してくるところでちょっと当たったかでク リームが指についたみたい。ぺろっとなめてました(^^;。

千秋楽だからなのかどうかはわかりませんが…『第54章1909番』のタ ップの場面。ディヴィット(平沢智)が「このテンポでやってみて」と言っ て、タップを踏むと、ジェリーが合わせて歌うというか唱えますよね。 それが今日はちょっとテンポが早くて、ディヴィットは途中で挫折してしま い、「OK,OK、もっとゆっくり!」(笑)
で、今度はゆっくりやり直して完璧(*^^*)

ほかには、病院の場面で、ジェリーが踊り(?)ながら、大阪弁でしゃべるとこ ろ、一発目がたしか「謝先生も大阪出身なんやでぇ」だったと思います。(ひ ょっとしていつもそうだったりして?この間は違っていたと思うのですが) それから同じ病院の場面で、ギテルはジェリーの名前を間違えて呼んで、一生 懸命言い直して客席の笑いをとってました。それでそのあとのセリフ、「愛し てるわ」が笑いまじりになってしまいました(^^;そんなに変じゃなかったです けど、やっぱりちょっと笑いをとってました。 (これは別に千秋楽だからというわけではないと思いますが(^^;)

千秋楽ということでカーテンコールがとても盛り上がりました。 2〜3回目のカーテンコールのときくらいかな。両袖からパーン!という音と ともに、紙吹雪が…綺麗でした。
通常のカーテンコールでもそうですが、舞台前面に出演者が全員並んで、客席 の拍手と声援に答えます。観客もほぼ全員立ち上がってました。 福麻むつ美さん、平沢さんたちは、お互いに客席へ落とし合い(^^;をしていた ような…ふと気がつくと客席に福井貴一さんの姿があったような… 1列目のひとは舞台の出演者に握手してもらったり扇子を渡したりしてまし た。いいなぁ〜(扇子を受け取っていたのは平沢さんだった)。大浦さん は求められるまま舞台から手をさしのべ、順番に1列目のひとと握手してまし た(優しいのね〜)。 私は2列目だったのですが、ちょっと手を伸ばすのは無理でした。残念。

千秋楽、盛り上がってとっても楽しかったけど、もう終わってしまったんだと 思うと寂しくてたまりません。(2回観ただけなのにね)
そうそう、大浦さんの最後の挨拶は 「Thank you! Thank you so much! See you again!」でした。 また、何年か後に再演があれば観たいな。できれば同じキャストで…。

客席は今日もやはり7〜8割というところ。でもきっと次に再演されたら、も っともっと入ることと思います。(初演とはうってかわって(^^;)また観たい なと思う舞台でしたから。

余談ですが、今日観てて、アンサンブルではっと目をひくかっこいい男性がい て、誰だろうと思ったらこれが噂の吉野圭吾さんだったのね。席が2列目下手だ ったもので、ハムレットの場面、目の前でビシバシ踊ってくれまして(*^^*)。 大浦さんと並んで踊るところ、なるほど顔似てる(^^;と思ってしまいました。 あぁこれでまた気になるひとが増えてしまったかもしれない…。《1997.1.15》


94年の初演はこちら

98年の再々演へ

STAGE一覧へ戻る