「再演」と聞いたときは、「初演は好評だったのか…?」と疑問に思ったものですが、平沢さんがまた出る
のなら、と観に行きました。ディヴィッドにもう一度会いたかったし、見ごたえのあるダンス場面が
観られるとの期待を裏切られることはないだろうと思ったし。謝先生の振り付けは大好き。
正直言って作品にはあまり期待していませんでした。またあのイライラする時間を過ごさなくては
ならないのか…ううむ、苦しい…でも平沢さんは見たい…と葛藤しながら観に行きました。ところが。ところが!
ギテルが大変身していました。いじいじしたところがなくなって、なんと一所懸命で可愛い女性なことか。
それでなおかつハチャメチャでなんだか爽やか。初演のときなにがあんなに
イライラさせたんだろうなぁと不思議だったくらい。初演ではミニスカートのワンピースなど着ていた
ギテルでしたが、無理に女っぽい格好をしなくても「女の子」に見えるようになったなつめさんの女優としての成長と
謝先生の演出手腕の向上、相変わらず素晴らしいダンスの数々。
そして、平沢さんのディヴィッド。ダンスはもちろんくらくらするほど
かっこよく、ラスト近く、ギテルとの雪の中のシーンには思わず涙。平沢さんたら、いい芝居してくれる
じゃないのぉ(ToT)。ギテルとジェリーのラストの展開はやはりあまり好きにはなれなかったけど(もともと
ジェリーみたいな男性が好みじゃないだけ…のような気もする(笑)なんでこんな男のために〜っって
思っちゃいました。それだけギテルに感情移入できたってことですね)、初演よりはずっと前向きな気分になれました。
再演してくれて本当によかった。98年の再々演は迷わず観に行きました。《1999.6.20》
下記は観劇当時(1997.1)の感想です。
今日、「シーソー」を観にドラマシティに行ってきました。
2年前、同じドラマシティで観た「シーソー」は、はっきり言って、好きな作
品ではありませんでした。これで初めて平沢智さんを知ったのは収穫だったな
〜と思ったけど、ひとに語るときも「ダンスシーンがかっこよくてね〜」とか
そんなことしか言ってなかった気がします(^^;。
ディビット(平沢智)に関すること以外はほとんど印象に残ってなかったりし
て、ラストもどうだったかな?というような記憶のレベルでした(^^;。
当時気に入らなかった一番の原因は、ヒロインのギテルに感情移入できず、な
んかイライラした感じで過ごさなくてはならなかったせいだと思います。私に
はジェリー(福井貴一)がどうしてもそんないい男には思えなかったし…。
大浦さん、どうして?こんな似合わない役をするの?って思ってました。
だから今回も、また平沢さんが出てるし観てみようと言う気持ちで観に行った
んですが、…よかった。すごくよかったです。
2年前と比べ、格段によかったのがギテ
ル(大浦みずき)。今回私は完璧にギテルに感情移入してました。初演の記憶
があまりないので、どう変わったとかは私にはわからないんですが、無理なく
ギテルになっていて、気持ちが伝わってきて泣けてしまったところもあります
し、もちろん笑わせてもいただきました。初演のとき、私はなぜあんなにイラ
イラしたんでしょうね。この2年間での大浦さんの成長はほんとにすごい!
ディビットとの別れの場面は泣けました。平沢さんもいい芝居をしています。
前から思っていたんですが私もディビットのような友達ほしいです(^^;。今回
はほんとうにギテルがうらやましいくらいでした。
平沢さんのダンスはいまさら言うまでもないですが、キレのある綺麗な動きに
まったく重力がないかのようなあのジャンプ。もうほれぼれ。法律の勉強のと
ころのタップシーンはまたまた圧巻でしたね〜。ほんと素敵(*^^*)。
群舞のシーンは、ひさびさにこんな迫力のダンスシーンを観たような気がして
ワクワクしました。
ジェリー(福井貴一)はどうも個人的に好きなタイプではなくて、やっぱりそ
んなに魅力的な男には思えないのですが、福井さんの声と歌はいいですね。
あと、ソフィー(福麻むつ美)のハムレットのシーンが楽しかった。
照明、背景の使い方などは同じ謝先生の「レイディ・イン・ザ・ダーク」を思
い出してしまいました(似ていた)が、センスがいいなぁと思います。ドラマ
シティでは緞帳はありませんでした(カーテンコールも暗転で…)が、東京で
はあったのですね?《1997.1.12》
「シーソー」大阪公演千秋楽を観とどけてまいりました。
特に千秋楽バージョンというわけではなかったと思うのですが、印象に残って
いることをいくつか報告します。
今日は、福井貴一さんの誕生日だったんですね?
初めてギテル(大浦みずき)の部屋に行って、ジェリー(福井貴一)が「今日
は誕生日なんだ」って言うセリフがありますね。それを「誕生日なんだ。正真
正銘の誕生日なんだ」って言ってました。「あれ?」って思ってたら、
それをうけて、ギテルが『ようこそホリデーインへ』を歌いますね。歌いなが
らジェリーに後ろを向かせてろうそくの用意をするところ、今日は衝立の後ろ
から、小さいケーキ(だと思う)に細いろうそくが2本立ったものを出してき
て、それにも火をつけて。そのためいつもより、用意するのに時間がかかっ
て、「ちょっと待って!」とか言ってました。
振り向いたジェリーはうれしそうに(いつもそうでしょうけど(^^;)ろうそく
を吹き消してました。
そうそう、ギテルは、ケーキを出してくるところでちょっと当たったかでク
リームが指についたみたい。ぺろっとなめてました(^^;。
千秋楽だからなのかどうかはわかりませんが…『第54章1909番』のタ
ップの場面。ディヴィット(平沢智)が「このテンポでやってみて」と言っ
て、タップを踏むと、ジェリーが合わせて歌うというか唱えますよね。
それが今日はちょっとテンポが早くて、ディヴィットは途中で挫折してしま
い、「OK,OK、もっとゆっくり!」(笑)
で、今度はゆっくりやり直して完璧(*^^*)
ほかには、病院の場面で、ジェリーが踊り(?)ながら、大阪弁でしゃべるとこ
ろ、一発目がたしか「謝先生も大阪出身なんやでぇ」だったと思います。(ひ
ょっとしていつもそうだったりして?この間は違っていたと思うのですが)
それから同じ病院の場面で、ギテルはジェリーの名前を間違えて呼んで、一生
懸命言い直して客席の笑いをとってました。それでそのあとのセリフ、「愛し
てるわ」が笑いまじりになってしまいました(^^;そんなに変じゃなかったです
けど、やっぱりちょっと笑いをとってました。
(これは別に千秋楽だからというわけではないと思いますが(^^;)
千秋楽ということでカーテンコールがとても盛り上がりました。
2〜3回目のカーテンコールのときくらいかな。両袖からパーン!という音と
ともに、紙吹雪が…綺麗でした。
通常のカーテンコールでもそうですが、舞台前面に出演者が全員並んで、客席
の拍手と声援に答えます。観客もほぼ全員立ち上がってました。
福麻むつ美さん、平沢さんたちは、お互いに客席へ落とし合い(^^;をしていた
ような…ふと気がつくと客席に福井貴一さんの姿があったような…
1列目のひとは舞台の出演者に握手してもらったり扇子を渡したりしてまし
た。いいなぁ〜(扇子を受け取っていたのは平沢さんだった)。大浦さん
は求められるまま舞台から手をさしのべ、順番に1列目のひとと握手してまし
た(優しいのね〜)。
私は2列目だったのですが、ちょっと手を伸ばすのは無理でした。残念。
千秋楽、盛り上がってとっても楽しかったけど、もう終わってしまったんだと
思うと寂しくてたまりません。(2回観ただけなのにね)
そうそう、大浦さんの最後の挨拶は
「Thank you! Thank you so much! See you again!」でした。
また、何年か後に再演があれば観たいな。できれば同じキャストで…。
客席は今日もやはり7〜8割というところ。でもきっと次に再演されたら、も
っともっと入ることと思います。(初演とはうってかわって(^^;)また観たい
なと思う舞台でしたから。
余談ですが、今日観てて、アンサンブルではっと目をひくかっこいい男性がい
て、誰だろうと思ったらこれが噂の吉野圭吾さんだったのね。席が2列目下手だ
ったもので、ハムレットの場面、目の前でビシバシ踊ってくれまして(*^^*)。
大浦さんと並んで踊るところ、なるほど顔似てる(^^;と思ってしまいました。
あぁこれでまた気になるひとが増えてしまったかもしれない…。《1997.1.15》
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