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Miss Saikon ミス再婚


大阪公演の感想と報告です。観劇直後にネタばれOK感想掲示板に書いたものに少々修正を加えました。


-大阪公演 一幕-

たった2日間、たった2回しかない大阪公演はあっという間に終わってしまいました。ああでも楽しかったな。地元公演というのはまた格別な感慨があります。
その大阪公演2日間と「ミス再婚」大千秋楽の様子を思い出せる限り書いてみます。
本編のほうも、博品館の千秋楽ほどではなかったですが、千秋楽バージョンでした。でも、最終日までダメだしがあったというこの公演、それがアドリブなのか、面白かったから取り入れようということになったのか、はたまたアクシデントなのかまではわかりません。ま、別になんでもいいよね(笑)

東京の千秋楽報告ですっかり忘れてましたが、キムと希美の出会いの場面、キムが自分の値段について歌った後、出されたナイフを手にとって韓国語で「もう死にたい」って言います。「チッコシッタ」って聞こえるんですけど、それを聞いた希美、普段は「えっ?」って聞き返すくらいでとくに何も言わないのですけれど、千秋楽バージョンではここで「おしっこ?」って聞きます。 東京では「おしっこしたいの!?」って聞いてましたっけね、たしか。
ちなみに、大阪初日、ここでテーブルにあるはずのナイフ類がなくて、キムさん何も持たずに台詞言ってました。
そのやりとりがあったあと、希美は「キムさんにスプーン持ってきてあげてね〜」って奥に声かけてました。これはアクシデントでしょうねぇ。でも初見の人にはわからなかったと思います。
ふぐのスープを飲んだあと、「おいしい!おいしいですよね」という希美にキムが「いまいち」
これ、東京千秋楽のアドリブだったんですけれど、大阪で初日からそうだったので、「変えたのかな?」って思ったんですよね。 ただ、東京では間がよくて受けたのですが、今回はうまくはまらなくて、すべりました。パクさんごめんね、関西人は笑いに厳しいのよ(笑)翌日は、普通のバージョンである二人で「おいしい!」って言い合うのに戻ってましたから、謝先生のダメだしがあったのかなあ(笑)

この後の場面、パソコンを使う希美。TIMESの一人、平澤さんが下手側のドアから現れてひとりタップします。そのあと安崎さんと新納さんも現れて、希美に対して語りかけるように歌い、アップテンポになったら3人でタップと歌。最後にいつも平澤さんだけ一回多くタップのステップをやってしまうのです。それで「あっ」「間違えただろう!」って感じでほかの二人に指さされるんですけど、千秋楽はここの平澤さんのタップがいつもより長かった。
「ああっ」って指差す二人。すかさず新納さんが「こら、おっさん!」(笑)
平澤さんが「なんだよ〜」って感じでふたりに近づいていくと新納さんが「いちびり!」(笑)
関西人以外の方、「いちびり」ってわかります?
別の言い方をすると「うれしがり」(もっとわからん?)、「お調子者」ってことかな、ようするに。
関西ノリの新納さん、とってもいい感じよ!(「おっさん」には不満だけど(笑))

東京千秋楽のアクシデントを生かして取り入れたのかなと思った場面。
礼子が俊介の運ぶトレイにけりを入れて、俊介がお皿一式をガチャンと落としてしまったあの事件です。
大阪では、礼子のけりは俊介のトレイにはばまれるのですが、その勢いで俊介はフォークを落としてしまうのでした。
客席からも「ああっ」という声が漏れるこの一瞬(笑)
礼子に「フォーク拾いなさいよ!」って言われ、おとなしくフォークを拾って、トレイをテーブルに置いて、奥からふきんをとってきて、きゅきゅっと床を掃除する俊介。この姿がとってもキュートなのですよ。だから取り入れたのねと思いました。
翌日も同じでした。

大千秋楽バージョン。フォーチュン・テリーの歌。途中でフォーチュン・テリーは蛇を出して希美が「ぎゃー!!」って驚いて、いつもはフォーチュン・テリーはその蛇を後ろに放り投げ、あとで俊介が片付けてるんですが、千秋楽は、なんと客席に投げたのです。「ひぃぃっ」って動揺する客席。最前列の人が拾ってその蛇、舞台に投げ返してました。
でもドラマシティの舞台は広い。本舞台の前にちょっとだけ余った場所(笑)があって黒い布が張られていたと思うのですが、蛇はそこに落ちました。フォーチュン・テリーさんは、サングラスをかけていたので、その蛇が返されたのが見えなかったんじゃないかな?歌が終わったあと、「蛇あげる!」ってお客さんに向かって言ってました。でも「い、いらないです。蛇は・・・もう返しました」って感じ?(笑)その蛇、1幕が終わるまでずっとそこにありました。次の場面になってTIMESの平澤さんがちょうどそのまん前で歌うところがあったのですが、平澤さんがしばらくその蛇を見てました。(と思います)。
わたしはしばらくその蛇が気になってたんですが、「後藤慶太」が登場する場面になると、もうすっかり蛇のことは忘れてました。ははは。


-大阪公演 二幕-

さて二幕。千秋楽バージョン。後藤慶太のプロポーズを断ってひとりになった希美、彼が贈ってくれた赤い薔薇の花束を胸に抱きます。そのときに後藤慶太のまねをして「うぃ〜ん」、これは東京千秋楽にもありましたね。ちょっと好きです(笑)

それにしても…強盗じゃなくて(笑)後藤さん、大阪に来てますます素敵になったわぁ。歌も東京の最初の頃と比べてずいぶんうまくなったし(本人比)。「インスピレーション」なんて、よくあれだけ踊りまくりながら歌えますよねぇ。
平澤さんの甘い歌声、大好き。強引かつ優しく(両方を兼ね備えることが重要)あんなふうに口説かれたらぽーっとなって当然だわよね。後藤さん、東京公演の最初の頃は少しテレが見えるように思ったのだけれど、いまやもうまったく自然でほんとに素敵で、それでますます「うらやましい度」が増してるんだなぁ。そうそう、キスもさりげなく長くなってましたぜ〜(笑)
希美さん、やっぱりちょっとだけ代わって!(笑)

ところで、希美は「その条件さえ揃っていれば私でなくてもいい」って言うけど、そんなことないよね。「笑う人もいるかもしれないけど、一目ぼれしたんだ」って後藤さんは言ってるのに、わからん人やね。だいたい、後藤さんみたいな男の周りには「容姿端麗、頭脳明晰」の条件が揃っている女はいくらでもいると思う。お金を持っててやり手でしかもかっこいい独身男性なんだよ。でも後藤さんがほしかったのは条件の揃った女だったらいいんじゃなくて、自分のことを理解してくれて、戦いに疲れたときに安らぎを与えてくれる人だと言ってるじゃないの。そのうえで「君と一緒に勝ちたい」と。インスピレーションなんだと。「ずっと探していた勝利の女神だ。」と。

まあしかし、前提として「キム社長を裏切る」ことがついていたから、希美にとってそこがネックだったというのはよーくわかりますが。「お金で何でも手に入れられる」という彼の考えが合わなかったってことも。後藤さん、しゃべりすぎたのよね。ゲーム云々を言わなければ希美の心をつかめたかもしれないのにね。

しかし血筋のいいおぼっちゃんの二代目社長なら、出会ってすぐにも「結婚したい!」「セレブな未来!」って思うんだから、条件にとらわれているのはむしろ希美のほう。なのに後藤さんに対する言いようはあんまりだと思う。
いろいろ理屈をつけているけれども、結局希美は怖かったんだと。。再婚再婚といきまいているわりにはもう一度ミセスに飛び込む勇気もなく見逃してばっかり。だから「ミス再婚」、礼子の言うのは正しいですね。

でも希美は、最後に自分で言っているけれども、キム、後藤、君島、三人三様に孤独を抱えた男にめぐり逢ってかかわりを持ち、彼らについて考え悩んで助言をしているうちに、自分の抱えているジレンマの答えを見つけるんだよね。

さて、千秋楽バージョンではなく「大阪限定バージョン」がこの場面。
「いつまでもあると思うな旬の時期」の前、俊介が野菜売り場にたとえて説明しますよね。
旬の野菜がたくさん並んでいる売り場の前で「もう少し待ってたらもっといいのが出てくるんじゃないかしら」とか「何も今買わなくてもまだまだ大丈夫よね」とこういう風に考えて時期を逃してしまって、気がついたときには旬の野菜は売り切れてしまって売り場はからっぽ。
ここの台詞が関西弁バージョンでした。
「もうちょっとたったらもっとええのが出てくるんちゃうやろかっ」
「何もこんな雨の日に買わんでもええわなぁっ」
こんな感じで、これを勢いよく。さすがは関西人の新納さん。ネイティブでいらっしゃるもんで、ばっちりツボにはまり、バカ受けしてしまいましたわ。

細かいポイントなんだけれど、「ギャンブル三昧」の後、彰と希美は競馬場で最後のギャンブルをしますよね。その場面、赤い燕尾風ジャージのTIMESは後ろの扉の向こうを競馬をしにきた客として、現れては去りするんですが、平澤さんは右の扉の後ろを行ったり来たりします。東京では右から出てきて左に去っていましたが、大阪ではその方向が逆になっていて、あれ?って思いました。
ちなみに、一番左の扉がパクさん、センターの扉が成瀬さんと新納さん、じゃなかったかな。
それにしても「ギャンブル三昧」のダンスはかっこいい!好きっ!

最後の希美の独白と歌のときに、背景の黒い幕が開いて、青い空のようなブルーの背景になります。博品館でも気づいていましたが、ドラマシティでのほうが、天井が高い分、効果が高かったですね。希美の心の霧が晴れるかのようで爽やかです。「天翔ける風に」にもありましたね、こういう演出。
あと、照明の効果。ドラマシティで観て、ああ綺麗だなぁとしみじみ思いました。

-大千秋楽カーテンコール-

さて、カーテンコール大千秋楽バージョンです。
通常のカーテンコールのあとに、千秋楽バージョンのカーテンコールがありました。
東京公演でもやっていた「特別カーテンコール」の2曲目&千秋楽バージョンって感じかな。
突然、前奏が始まり、でもキャストにはどの曲をやるという情報は知らされてなかった様子。またお互いを探り合うような雰囲気になり、やっぱり香寿さんが「あっ」って安崎さんを指差して、安崎さんが気がついて、「手相、タロット・・・」とフォーチュン・テリーの歌を歌いだす。香寿さんはフォーチュン・テリーとちょっと絡んで参加しますが、他の人は後ろでノリノリ。例の「フォーチューン」ってところでは平澤さんの先導(?)で、みんなで例の同じポーズ。
客席は手拍子。楽しい!
安崎さんは最後の決めポーズまでちゃんとやってくれました。
そして拍手喝采の中、天井から色とりどりのテープと大量の紙ふぶきがどさーっと(笑)紙ふぶきだけじゃなくて白い羽も入ってましたね。
博品館よりも舞台が広く天井も高いので、豪快な感じでした。綺麗でしたね〜!!
キャストのみなさんは、羽を拾って集めたり、紙ふぶきを集めては香寿さんにかけたりして遊んでました。
平澤さんの後ろあたまに白い羽がくっついてたのが可愛かったわ(笑)途中で成瀬さんがとってくれたんだけど、それをまた今度は前にくっつけてました(笑)
そうこうしているうちに、今度は「セレブな未来」の前奏が始まり、香寿さんはなんだか恥ずかしそうでしたが最終的にはのりのりで歌ってくださり、最後のほうは客席も一緒に!って感じでうながしてらして、客席も一緒に歌ってました。盛り上がりました〜。

拍手を受けながら挨拶していったん去るのですけれども、当然客席の拍手はやみません。このあたりでスタンディングオベーション。再び登場したら、香寿さんが「ありがとうございました」と挨拶をされました。それから、「じゃあ、みんな一言づつ」って言われたんですけど、でもそれって打ち合わせとは違っていたらしく(笑)。本当はここでは、新納さんが司会で、全員一言づつ挨拶するはずだったんですって。新納さんは「今日は本当は僕が司会なんですよ」と訴え、平澤さんは香寿さんに「最後になるのがいやだから先にしゃべったんだろう」って鋭い指摘をしてました。その通りだったようで(笑)香寿さんは素直に認めてました。

まあとにかく新納さんが「じゃあ僕から」ということで。新納さん、なんだか急に関西イントネーションになってましたね。
客席はスタンディング状態でしたので、「あ、まずは座ってください。老体に鞭打って立ってくださってありがとうございます」って、失礼な〜!(笑)いやたしかに客席の年齢層高かったですけれども。新納さんは「作品の中で失礼なことを言ってますけれども、本心じゃないですからね。そんな、別に結婚なんかしてなくてもねぇ〜」とフォロー(笑)

成瀬さん。新納さんに「僕の奥さんになる役の…」と紹介され「えっ、あれって結婚するの!?」
みんなに「ちゃんと台本読めよ!」ってツッコミいれられてました(笑)
博品館のときと同じように「私は本当はこんな性格じゃないんですよ(笑)」と、客席に訴えてました。もっとおしとやかな女性なんだそうで。でもやっぱり客席から物言いがついてました(笑)

パクさん。新納さんに「この作品のためにお隣の国、韓国から来られたパクさん」と紹介されて、「いえ、このために来たわけじゃないのですけれど」とまじめに答えるパクさん。新納さんは「そんなの言わなきゃわかんないって!(笑)」
でもまじめなパクさんは韓国から来ていままでどういう作品に出たのか語ろうとされます。成瀬さんから「みんな知ってるわよぉ(笑)」
パクさん、冗談通じな〜い(笑)。しかし、新納さんの関西ノリについていくのはかなり高度だと思います(笑)
パクさんは東京のときと同様、謝先生をはじめとするスタッフの皆様、とくに音楽監督の崎久保さんに対する感謝と賞賛をのべられ、崎久保さんをおよびしてあらためて紹介されました。それから共演者のみなさん、観に来てくださったお客様に感謝と。で、やっぱりお話長い(笑)。他のキャストから「巻き」が入ってました(笑)。

平澤さん。新納さんから「我らがTSの頭!」と紹介され、センターに出てきて、おもむろに「では崎久保さんを紹介します。さきくぼさーん」と、パクさんの話を聞いてなかったふりをしてボケをかましてました(笑)
それから、「やっと「出たり入ったりする毎日」から開放されます。」と、無事千秋楽を迎えた喜びを語っておられました。それから「謝珠栄のダメだし」からも開放されると(笑)今日千秋楽だというのに、今日もダメ出しがあったとか。そうでしょうねぇ。だからこそこのカンパニーは最後まで進化し続けられたんですね。
大阪公演、本当によかったです。

安崎さん。開口一番「体が痛いです〜」。でもダンスもずいぶん踊れるようになり、今年46歳なんですが(ここで共演者、客席から「ええ〜!見えな〜い!」)まだまだ気持ちはやりたいのですが、体はもう嫌と(笑)。がんばった自分をほめてあげたい!(拍手〜)そんな安崎さん、とっても素敵です!

最後に香寿さん。さっき言ったのに〜って感じでしたが、やっぱり主役だからね、もう一度。またいつかもう一度「ミス再婚」に出会いたい。あ、でもその頃にはぜひ結婚していたいと思います!と決意(?)を語っておられました(笑)

すみません。みなさんもっといろいろ言っておられたと思うんですけど、わたしの記憶容量が残っていなくて(笑)ほんとに印象に残ったポイントだけ。その中でも嘘を書いてたらごめんなさい〜。指摘&フォローお願いします!

全員の挨拶が終わって、音楽流れる中、キャストのみなさんが急に慌てて袖に入っていってしまうので、あら?と思っていたら、みなさん手に、1幕2幕オープニングで使った「ピンクのハート」と「白いブーケ」を持って出てこられ、それを客席に投げてくださいました。パクさんは最後まで投げずに、投げるふりをしては懐にしまい、というギャグをしておられましたが(笑)最後の最後に投げておられました。
安崎さんは、蛇をあげそこねたお客様にピンクのハートをあげてました。お客様も、蛇よりハートのほうがいいですよね〜(笑)

と、こんな感じの大盛り上がりの楽しい楽しいカーテンコールでした。そういえば、どこのタイミングだったか忘れたけど、新納さんが「今日ふらっと寄られた方には、カーテンコールが長くてすみません。千秋楽バージョンなので(笑)」って言っておられました。ふらっと寄った人はそう何人もいないとは思いますが、初見の人はけっこうおられたかも。でも、こんな楽しいカーテンコール付きで、ラッキーだったですよね!この日のチケットはとてもお買い得でした。関西人はなによりも「コストパフォーマンス」を重視しますので、ふらっと寄られた方もお喜びよ、きっと!(笑)


詳細レポート:一幕二幕

キャスト別感想
東京公演特別カーテンコール/千秋楽
広島公演


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